新潮文庫<br> 本棚から猫じゃらし

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新潮文庫
本棚から猫じゃらし

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101159195
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

達人が名作を読めば…。段ボールのスカートの大阪のおばさんに思いをはせ、若かりし日に言い寄ってきたロリコンじいさんを思い出す。芥川読めば、女の子の間でヘンテコなことが流行した中学時代を懐かしみ、漱石からはペットとの正しい付き合い方を学びとり、鴎外では小遣いを巻き上げた憎っくき親父が脳裏に浮上。感じたままに文学を楽しもう。名作に触れて、想像を膨らまそう。下ネタ、お笑い、激怒満載の好評読書エッセイ。

目次

網野菊「冷たい心」「ひとり暮し」―子供なんかいらない
織田作之助「六白金星」―大阪が好きだから
岡本かの子「老妓抄」―「老い」とつきあう方法
田山花袋「少女病」―おやじの悲劇
藤枝静男「田紳有楽」―前世が知りたい
芥川龍之介「鼻」―自分の肉体をおもちゃにすれば
正岡子規「仰臥漫録」―面倒をかける側の視点
仲町貞子「叔母梅木久子」―結婚って、何
宮沢賢治「よだかの星」―そこは弱いの
川崎長太郎「抹香町」―お金の上手な遣い方
黒岩涙香「弊風一斑畜妾の実例」―不倫の噂は楽しいが
吉川英治「忘れ残りの記」―大人の都合なんか知らない
宮本常一「忘れられた日本人」―下ネタは奥が深い〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

波多野七月

13
誰かに不愉快な思いをさせられた時の、エピソードがもう最高!「こいつは人間をやるのが初めてだから」の言いぐさには、思わず吹き出してしまった。エッセイといえば群ようこ、群ようこといえば猫と本。そんな群ようこのエッセンスを「これでもか!」と詰め込んだエッセイ集。20年も前に刊行されているので、紹介されている作品は新しくはないものの、どれもこれも気になって仕方がない。思わず、著者の群ようこさんとお酒を飲みながら本の話をしてみたくなる。気になる本がてんこもりな事まちがいなしの、読書エッセイ。2014/12/06

hanagon44

11
最近の作品に較べて威勢がよくて辛辣な群さんの語り口が楽しめました。3~40分で着くという予定でこぎ始めた自転車が,2時間30分以上もかかったという宮沢賢治記念館への訪問の適当な見積もりと対比して,「彼は理想の世界を夢見て,自分の知識のすべてをみんなに伝えようとした」という息が詰まるほど生真面目な宮沢賢治像とのギャップがより引き立って面白かった。紹介されている作品の中では,「べたべたせずに,それでも愛情が伝わる飼い方」が描かれている夏目漱石の「猫の墓」を読んでみたいと思います。2015/06/19

ゆのん

10
大好きな群さんの読書エッセイ第三弾。読書エッセイと言っても他のとは違う群さん節炸裂でどの本も読んでみたくなるからスゴイ。群さんの紹介する本は本当に渋いの一言。なので恥ずかしながら読んでいないものが多くかなり参考になった。2017/02/01

やまゆ

9
再読。同じ本を時がたってから読み返すのは、その時々で感想が変わってくるので、これからそうしたい。書評を読みながら群さんの人となりがわかるのでオモシロイ。2014/06/15

nappa

7
ドラマとかリアルタイムで観るとき、CMのとき暇でエッセイとか読むんだけど、この本はけっこう面白くて本優先になっちゃった、、、笑2018/04/02

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