感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
58
30年ぶりの再読。名エッセイを数々輩出した「夕刊フジ」101回連載エッセイ(山藤章二のイラストでおなじみ)のうちの一本。そのため題名にも「百科」とついている。挿絵は、小林先生おなじみの峰岸達氏。景山民夫の解説には「なぜ小林さんは僕よりも早くジョー・ピスポコのビデオを見たのだろう?」とあるが。この本ではジョー・ピスポコについては、後書きで名前だけ言及されているのみで、登場していない。「夕刊フジ」連載時の101本から、2本削除、2本追加ということだから。消された部分にピスポコのビデオへの言及があったのかな。2021/11/14
浅香山三郎
11
1981年(昭和56年)の前半、『夕刊フジ』に連載されたコラムをまとめたもの。翌年に単行本になり、文庫化は85年。夕刊紙のコラムゆへ、ひとつひとつの文章の短さもあつて、小林さんのエンターテイメント評の良さを味はへる。『日本の喜劇人』では、ビートたけしやタモリへの言及は限定的だが、本書は80年代初めの(笑って!いいともが始まる前の)タモリの位置みたいなものがよく伝はる。笑福亭松之助の面白さ、演劇と笑ひ(熱海殺人事件)への注目もさすが。2017/10/23
123456789wanko
4
いわゆる漫才ブームの頃にかかれた、漫才師や落語家やコメディアンについてかかれたエッセイ。漫才師は持ちネタが少なく、また、漫才には古典がないというのは鋭い指摘。だからこそ、TVでは漫才が持て囃されたのだろう。2013/03/31
ヨーイチ
3
何事にも先人の仕事、歴史は大切なのです。
unterwelt
2
1985年刊行(親本は1982年刊行)。お笑いに興味がないので、個々の評よりも「自ら<正義の味方>と信じている大新聞社の威光を背負った人の怖さ」(P.204)とか、「現代の通人の傾向としては、本質的にマイナーなものを持ち出して、メジャーなものを否定しようとするのが目立つ」(P.213)という文章に今と変わらないのだなぁと思ったりしました。2018/01/04