内容説明
戦争末期、空襲下の東京で、女学生の百合子と愛子は二人の大学生と出会った。その一人、渋谷と戦後再会した百合子は、もう一人の大学生、辻を慕いながら、渋谷の求婚を受け入れる。議員の家系に繁がる百合子との結婚によって、渋谷は政治家としての第一歩を踏み出した。一方、シベリア抑留から病んで帰った辻は、医者を目指す愛子と結ばれる。二組の夫婦の戦後が始まった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
69
戦後の議員夫婦の物語と言って良いのでしょうか。空襲時に知り合った百合子と渋谷。議員の家系である百合子との結婚により、議会という道が開かれていくのですね。どこまでが創作かはわかりかねますが、政治の世界の怖さを感じそうな予感がします。下巻も読みます。2018/07/28
彩
7
少しお久しぶりの遠藤周作。今月頭に長崎の遠藤周作文学館に行ったので。実在する政治家の名前がたくさんでてきて、実話…?と思う部分もちらほら。ただ政経ネタは読み慣れない。きっと最後に畳み掛けてくれると期待して、下巻へ。2018/11/23
Taito Alkara
7
これ、実話かしら？ というくらい、実名で政治家が出てくる。戦後の政治の世界と、自民党の歴史が垣間見れて面白い。2017/05/06
カーミン
5
戦争末期、空襲下で出会った渋谷と辻、百合子と愛子は、戦後偶然の再会をする。百合子は辻を慕いながらも渋谷と結婚、そして愛子は辻と結婚をする。やがて渋谷は政治家として歩み始める。昭和３０代の実在した政治家たちの動きが細かく描かれていて、面白い。引き続き下巻を読みます。2015/01/10
りゅっく
4
タイトルからファーストレディになるのかなあ、と漠然と思いながらも、上巻は青春絵巻。遠藤周作は物語に引き込む力が素晴らしい1992/04/01
