新潮文庫<br> 草競馬流浪記

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新潮文庫
草競馬流浪記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 587p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101111179
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

競馬場のある町には、他の町にはない味がある。さあ、馬券を買って旅に出よう!中央競馬にない楽しさ、ガイドブックにない名所を求めて東へ西へ南へ北へ、全国公営競馬27カ場完全踏破。ギャンブルを読むだけで楽しむもよし、本書をまねて自ら実践するもよし。競馬ファンはもちろん、競馬にまったく関心のない人にもおすすめできる、本当の旅の魅力がここにある。

目次

1 笠松のおぼこい乗り役たち
2 水沢競馬、北国の春はまだ
3 姫路、紀三井寺は玄い客ばかり
4 道営横断三百哩(北見競馬場;旭川競馬場)
5 東京ギャンブル大環状線(川崎競馬場;船橋競馬場;大井競馬場;浦和競馬場)
6 園田競馬場に秋風が吹く
7 萩すすき、上山子守歌
8 福山皐月賞、都鳥君奮戦記
9 佐賀競馬場のゲッテンツウたち
10 盛岡競馬、東北新幹線試乗記
11 益田競馬場夏時雨
12 名古屋土古の砂嵐
13 大歩危小歩危、満月旅行(高知競馬場)
14冬木立、宇都宮競馬場
15 近くて遠きは足利競馬
16 寒風有明海、御見舞旅行(荒尾競馬場)
17 高崎競馬、サクラチル
18 金沢競馬、アカシヤの雨
19中津競馬、恩讐の彼方
20 燕三条見得談義
21旅の終りの帯広、岩見沢

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Takashi Okawara

5
昭和末期の地方競馬全競馬場を回った紀行文。この本を読んで良くも悪くも洗練されてない泥臭さに惹かれて地方競馬や旅打ちにハマるきっかけとなった。売上は底打ちして存続の危機は脱したように見える今の地方競馬だが、ネット中心の販売チャネルでの馬券購入が一般化してしまい競馬場自体に昔の活気は戻っていないし今後も戻ることはないだろう。存続の危機を乗り越えられずに廃止された競馬場に関する記録としてはもちろん、現存する競馬場がまだ元気だった頃も思い出させてくれる貴重な作品。紀三井寺競馬場に行けなかったのがつくづく残念。2018/05/24

imagine

4
今までこの名作を未読であったことを猛省。競馬に対する愛情にあふれ、同行者との旅情も満載。肝心な競馬場の描写は完璧で戦績も充実!移動のたびに国鉄最盛期の懐かしい特急の名前が出てきたり、「場所」も「時代」もトリップできます。そしてこの著書が、編集者たちとのチームプレーの賜物ということが、巻末の座談会のみならず、解説を森田芳光に依頼するというセンスからも窺えました。2016/03/11

さっと

4
再読。早い話が、全国の地方競馬(地方自治体なり組合なりが主催している競馬。日曜日の夕方にテレビでやっている中央競馬[JRA]とは別モノ)の開催場を編集者や友人らとまわって馬券で勝った負けたとやるだけである。だからといって、ただのギャンブル本ではない。競馬好きのための本でもない。読者はまず、全国に27もの地方競馬場があったことに驚くだろう。そして、時代、世相、風土すべてが一緒くたになった、山口瞳が切り取る競馬場の風景に圧倒されるだろう。在りし日は美しく、つわものどもが夢の跡。間違いなく紀行文の傑作である。2013/12/23

タカ

3
この本には、27場書かれている。私は3場しか行ったことがない。もう行けない競馬場があることが悲しい。2020/08/08

中山バスター

3
作家山口瞳さんが全国にある地方競馬場をめぐりそれぞれについて紀行をまとめたもの◆貴重なものを読んだなという感覚になります。昭和62年に出版されたものだけあって、今はなき競馬場も多数存在し、その競馬をする過程や思ったこと、やったことを細かに描写してあって趣がありました。ただ、馬券を当てた外したの記載や競馬と関係ない部分の描写も多く個人的には蛇足と思える部分も。歴史書として読む分にはいい作品だと思います。2016/01/26

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