小学館文庫<br> 国芳一門浮世絵草紙〈2〉あだ惚れ

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小学館文庫
国芳一門浮世絵草紙〈2〉あだ惚れ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 265p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094082333
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

“あだ惚れ”とは、むなしい恋のこと。ねずみ色が粋なのは、あきらめの色だから。むなしい片恋でも思い切れないのは、惚れてしまったから。花魁の匂いは「裾風」。馬鹿の馬と不埓の埓で「馬埓」。北斎との邂逅を描いた「畸人」。人の心も花のように褪めやすい「桜褪」。高野長英の脱獄をめぐる遠山の金さんの「侠気」。天保改革の嵐の中、相変わらずの即席頓智で、ひとり気を吐く江戸っ子浮世絵師国芳と娘の侠風美少女登鯉を巡る人々の織りなす浮世模様、そして様々な、むなしい片想い。シリーズ第一作『侠風むすめ』が絶賛された、注目の第二弾。

著者等紹介

河治和香[カワジワカ]
1961年、東京都葛飾区柴又生まれ。日本大学芸術学部卒業。日本映画監督協会に勤めるかたわら、江戸風俗画家の三谷一馬氏に師事して、江戸の風俗を学ぶ。『秋の金魚』で、第二回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。二作目となる『笹色の虹幕末おんな鍼師恋がたり』が評論家の絶賛を浴びる。別名による映画脚本作品がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

108
国芳やその弟子たちはさまざまな人物がいて結構面白い感じはするのですが、どうも娘があまり好きにはなれません。惚れっぽくておとこおとこという感じですぐに寝たりしてどうも私の趣味ではなさそうな感じです。まあとりあえずは国芳は好きなので最後まで読んでいこうという気はします。2017/08/10

はつばあば

62
娘もそろそろ嫁入りの年頃。父親国芳も分かっちゃいるが・・なにしろ可愛い登鯉。北斎の娘のお栄も、絵は父より巧いと評判だが・・独り者。登鯉の絵だってそれなりの物。国芳の親馬鹿ぶりがなんとも可愛いし、金さんの登鯉に対するオヤジとまた一味違う想いにも笑みがあふれる。浮世絵師国芳の周りに超豪華キャストが揃う。人切り浅右衛門の高弟・・高野長英。だけど何より凄いのはその時代の女性。今の未成年の女性と年が変わらないはずなのに、年齢以上の力強さと色気と生活力に溢れている。これは本当にとんでもない拾い物をした気分です2017/07/06

こばまり

44
楽しくてもりもり読んでしまう。感じるままに振る舞う登鯉が可愛くて仕方がない。テンポはいいし華はあるし、TVドラマに打って付け。脳内キャスティングが止まらない。 2022/02/19

onasu

24
先日、前編の感想で続編は…、何て言った舌の根も渇かぬうちに(失笑)。  北斎に、高野長英、主要メンバー遠山の金さんまで出てくるとなれば、馴染んだ雰囲気で読んでみたくもなる。おまけにと言うか当然?、北斎娘お栄や英泉も登場、天保期では共にar.50。お栄はここでも、おーい、あご。きれいに描いているのは、日向子さんの「百日紅」だけか。  おっと脱線。前作では今ひとつと思っていた登鯉だけど、放蕩者ばかりの国芳一門の中では侠風も違和感なく、何かと話し回しにも適役。章扉の個人蔵の浮世絵も期待して、続編は近いうちに。2015/09/06

三平

19
江戸っ子という言葉が一番当てはまる絵師、歌川国芳。その娘で自身も絵師である芳鳥女こと登鯉を主人公に江戸の町を生きる人々を描くシリーズ2作目。天保の改革による締め付けもあり、生き辛いものになっていく時代背景。しかし、暗くなりがちな所を17歳の登鯉の快活さと国芳一門の侠気が救ってくれる。今回の見所はやはり『畸人』の章での北斎・お栄父娘&英泉の登場。『百日紅』(杉浦日向子)ファンならニヤニヤすること間違いなし。さすがの国芳父娘も当代一の奇人の前ではたじたじ(笑)。2015/09/03

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