出版社内容情報
ちょっとへんてこな愛の物語集
自由を求めてジャズ喫茶から飛び出した〈椅子〉と海が見たくて動物園を逃げ出した〈ゴリラ〉。ふたりが長い道行ですれちがう〈恋する少年と少女〉、〈人格者のブランコ〉、〈若いヤクザとエナメルの靴〉、〈穴のあいた靴下をはいた泥棒〉、〈演説する桜の木〉、〈にせもののミンクのコートを着た女〉、〈中学生の女の子と真っ白なハンカチ〉、そして〈死んだ猫と絶叫するテレビ〉――ゴリラは椅子をなでながら海を見ている。椅子は海を見ないでゴリラだけを見ている。これは、美しくも悲しい恋物語(「もぞもぞしてよ ゴリラ」)。
気取り屋の狐・インカ帝国を背負った亀・傷ついている鰐・主体性のない馬・見かけだけかわいいパンダ・熊らしい熊・恋をしない河馬・よろめく象・見栄っぱりの蛙・「キー」しか言わない豚――動物たちを描いた皮肉でユーモラスな掌篇30篇(「ほんの豚ですが」)。
二冊の傑作を一冊にした佐野洋子の〈大人のための物語集〉。
待望の文庫化。絵も多数収録。
内容説明
自由を求めて喫茶店から飛び出した“椅子”と海が見たくて動物園を逃げ出したゴリラ。“ふたり”が長い道行ですれちがう恋する少年と少女、人格者のブランコ、若いヤクザ、演説する桜の木、そして真っ白なハンカチと死んだ猫―これは、美しくも悲しい恋物語(「もぞもぞしてよゴリラ」)。気取り屋の狐・インカ帝国を背負った亀・傷ついている鰐・主体性のない馬・熊らしい立派な熊・恋を知らない河馬・見栄っぱりの蛙・「キー」しか言わない豚―動物たちが主役の皮肉でユーモラスな超短篇30篇(「ほんの豚ですが」)。知られざる二傑作を一冊で楽しめる大人のための物語集。
著者等紹介
佐野洋子[サノヨウコ]
1938年北京生まれ。絵本作家。童話や小説もある。2010年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミーコ
りずみぃ
野のこ
さぜん
テトラ