小学館文庫 ビー・クール

レナード，エルモア【著】〈Ｌｅｏｎａｒｄ，Ｅｌｍｏｒｅ〉/高見 浩【訳】

小学館（2005/09発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 493p／高さ 15cm
• 商品コード 9784094054675
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

イカレた奴らが入り乱れるホットコメディー

映画プロデューサーとして成功した元高利貸し・チリの目の前で、旧友トミーが殺された。トミーがインディーズレーベルを経営していたことから、チリは音楽業界に足を突っ込むことになる。若手歌手リンダをスターにするため、悪徳プロモーターやマフィア、ギャングを相手に、持ち前の頭脳と交渉術を駆使してクールな戦いを繰り広げる。1995年に公開された映画『ゲット・ショーティ』の続編。2005年9月よりスバル座ほかにて公開！

内容説明

映画プロデューサーのチリ・パーマーは、元高利貸し―そう、本書はジョン・トラボルタ主演で大ヒットした『ゲット・ショーティ』の続編。もちろんトラボルタ主演で映画も公開される。共演はユマ・サーマン、エアロスミスのスティーヴン・タイラーほか。チリ・パーマーの目の前で、旧友トミーが殺される。トミーがインディーズレーベルを経営していたことから、チリは音楽業界に足を突っ込むことになる。若手歌手リンダをスターにするため、悪徳プロモーターやマフィア、ギャングらを相手に、持ち前の頭脳と交渉術を駆使してクールな戦いを繰り広げるのだが…。

著者等紹介

レナード，エルモア［レナード，エルモア］［Ｌｅｏｎａｒｄ，Ｅｌｍｏｒｅ］
１９２５年、ニューオーリーンズ生まれ。６０年代末から犯罪小説を発表。憎めない小悪党を軽妙な筆致で活写して、新風を巻き起こす。９２年、ＭＷＡ（アメリカ探偵作家クラブ）のグランド・マスター賞を受賞

高見浩［タカミヒロシ］
東京生まれ。雑誌編集者を経て翻訳家に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[daiyuuki]

今回の舞台は、音楽業界。チリ・パーマーは持ち前の機知と度胸で、海千山千の悪徳プロモーターやロシアマフィアや業界人に立ち向かい、新人女性ロックシンガー・リンダをスターにのしあげるべく奮闘する。その中で、ポップミュージック業界の裏側(新人のミュージシャンの売り込みのためにラジオ局にどのような根回しをするか、レコード会社との契約の実態など)が緻密に描かれ、音楽ファンにも楽しめるクライム・ノワールに仕上がっています。

2015/08/29

[ねりわさび]

前作ゲットショーティの続編で、主人公チリパーマーが音楽業界に稼ぎの道を選ぶという新機軸の設定。当時75才のレナードが直に現役ミュージシャンやプロデューサーたちに取材して組み上げたサスペンスでもあり、アメリカンミュージックに詳しい人なら首肯してしまう裏話も描かれている。エンターテイメントものとしても楽しめました。

2019/01/31

[バ度ホワイト]

めっちゃ笑った～前作大好きだから「おれの目を見ろ！」のセリフ出てきたときはニヤッと。これ書いた当時レナード先生75歳！カッコいいなぁ～　続編も読みたかった。　楽しい読書でした。

2019/06/27

[Tetchy]

あの『ゲット・ショーティ』の続編の本書はクールな元高利貸しチリ・パーマーが活躍するエンタテインメント作品。今回扱うのはロックのインディーズレーベル。前回同様、クールなチリが度胸を武器に常識を破っていく。チリ・パーマーは個人的に数あるレナード作品に登場する主人公の中では最も好きな人物。さらに今回は御齢75歳のレナードが随所に現代アメリカン・ポップスを縦横無尽に語るのがすごい。なんとスパイス・ガールズを語り、しかも彼女らの歌の好みについても語るのだ。俺の周りにはこんな75歳いないぞ!!

2009/09/18

[Hotspur]

1999年刊。主役は『ゲット・ショーティ』のチリ・パーマーが再登場。今作は映画業界ではなく、ポップ音楽業界の裏側が舞台。チリは映画プロデューサーに出世している。事情あり彼が新人ロック歌手リンダ・ムーンを売り込むのが縦糸。ヤクザなプロモーターからつけ狙われるのが横糸。その過程で起こる挿話を映画のネタに使おうとチリが（再登場の）エレイン・レヴィンと交わす二人の会話が物語の進行役になる、という凝った技法がニクい。音楽業界の実態に目茶苦茶リアリティがあるし、名作映画の台詞やネタを豊富に使った会話も楽しく、堪能。

2022/08/05