出版社内容情報
ヒトはなぜサルから進化したのか。サルの生態・行動・社会性を明かにしつつ、豊かな森から苛酷なサバンナへ進出して、ついに家族という社会単位を生み出すにいたった原初人類の進化までをたどる、日本霊長類学の最新論考。第46回毎日出版文化賞受賞。
もくじ
はじめに
Ⅰ部/生態と進化
第一章 生き残るための戦略
1 人間とは何か
2 サル類の生態進化と森林
3 哺乳類ばなれしたサル類
4 共進化ということ
5 動物に対する植物の防衛機構
第二章 食性からみたサル類の進化
1 熱帯多雨林の構造と動物相
2 木に登った食虫類
3 葉を食べることによって何が起こったのか
4 植物の防衛システムを突破し森へ進出
5 森を征服したサル
第三章 サバンナへの挑戦
1 森林にいる三属の大類人猿
2 森からサバンナに出たチンパンジー
3 動物食と雑食化
4 過酷な道へ歩みだした原初人類
第四章 遊動生活を考える
1 食物と遊動生活
2 サルたちの遊動生活
3 ヒトの遊動生活
第五章 サルたちの一日
1 生活の時間配分
2 日周期活動のリズム
第六章 道具を使うサル
1 道具とは何か
2 シンボルとしての道具
3 高度な道具的世界へ
第七章 人類への架け橋
1 人類誕生に関する二つの仮説
2 チンパンジーの狩猟
3 分配とr> 3 一妻多夫型社会とは
4 種の社会的放散
内容説明
ヒトはなぜ、サルから進化してきたのか?サルの生態・行動・社会について、その独自性を明らかにし、ヒト化への壮大なドラマをたどる野心作。
目次
1部 生態と進化(生き残るための戦略;食性からみたサル類の進化;サバンナへの挑戦;遊動生活を考える;サルたちの1日;道具を使うサル;人類への架け橋;家族への道)
2部 霊長類の社会進化(サルはなぜ社会性が発達したか;夜の単独生活者たち;昼行性原猿の社会革命;群れが成立する条件;雌が強い社会の構造と論理)