読んでいない絵本

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093863124
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0093

出版社内容情報

愛と幻想と家族。著者の精髄を集めた作品集

1950年代と現在の東京を往還し幻想的な物語が展開する「あの街は消えた」と「読んでいない絵本」、さらに老人の白昼夢のような時間を描いた「少し早めのランチへ」(以上短篇小説)、ビジネスマンの一日に流れ込む一瞬の幸福と死を切り取った2篇のショート・ショート。全国でロングラン、好評を博した俳優座の名舞台、家族の再生を描いた傑作戯曲「黄金色の夕暮」、芸術祭優秀賞、菊島隆三賞を受賞したテレビドラマのシナリオ「本当と嘘とテキーラ」。多彩な作品を1冊にまとめた魅惑の山田太一ワールド。

【編集担当からのおすすめ情報】
最近作『空也上人がいた』(中篇小説/朝日新聞出版)は現在5刷、20000部を超え、ブームとなっている著者のエッセンスが詰った1冊。

内容説明

30年も昔、大学生だった“私”が見た異様な出来事。奇妙な味の表題作など珠玉の短篇小説三篇。愛と幻想と家族を描いた小説と戯曲とテレビドラマ―山田太一の精髄を集めた傑作作品集。

著者等紹介

山田太一[ヤマダタイチ]
1934年東京生まれ。早稲田大学卒業後、松竹大船撮影所に勤務、木下恵介監督のもとで助監督を務める。1965年、シナリオライターとして独立。以後数々のテレビドラマの脚本を執筆。主な作品に「男たちの旅路」「岸辺のアルバム」「想い出づくり」「日本の面影」「ふぞろいの林檎たち」などがある。1988年長篇小説『異人たちとの夏』で山本周五郎賞を受賞。1983年向田邦子賞、1985年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

25
小説、戯曲、テレビドラマ、ショートショート。山田さんの多彩な才能を感じさせる1冊。「本当と噓とテキーラ」は印象に残ったドラマで、08年の放映時を思い出しました。山崎努の演技が秀逸だったなあ。「黄金色の夕暮」はユーモアたっぷりの戯曲(98年)。その後で現実にあった特捜部検事のFD改ざん事件が「行き過ぎた正義」が原因だったことを考えると、作家の想像力の豊かさに空恐ろしさを感じてしまいます。2015/08/24

koji

3
短編小説、ドラマのシナリオ、ショートショート、舞台の台本、と山田太一の軌跡を辿るような、色々なものがごちゃ混ぜになった一冊。どれもすごく良かった。老練な文章が味わい深い。複雑な物事を鋭く切り込むのではなく、複雑なまま提示する視野の広さ。物事を多く語らない諦観が混じった静謐さ。こんな文章が書けるような歳の取り方がしたい。2011/10/30

きみこ

1
小説のみではなかった。2013/02/09

kiho

1
脚本家である山田さんの魅力が、小説、ショートショート、戯曲と様々なストーリーで味わえる☆家庭の奥、家の奥、家族の奥にある「もどかしさ」や「見えない日常」が見える…というか見せる作家さんなのだと実感。テキーラの一話は、セリフだからこその面白さがあります♪2012/12/01

ぶらり

1
流れのない橋を流れるべきは何だったのだろう、山田太一は温かく童話のように物語を紡ぐが結末は虚しく現実的な時の流れを辿るように、、そうか、橋を渡るのは時だ、誰しも逆らえない時の流れ。橋とは何か、向う岸とこちらをつなぐ、あちらとこちらを結ぶ、ある種、人と人とを仲立つ生き方か。すると時間が流れない橋とは、人々の仲立ちでありながら何処かに取り残されてしまった人なのか、生き様なのか、、、2012/09/17

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