出版社内容情報
会津藩士として戦い、捕えられ失明。やがて京都府顧問として復興に尽力し、新島襄を支えた山本覚馬の生き方。
第4回「週刊ポスト」「SAPIO」21世紀国際ノンフィクション大賞の優秀作に選ばれた「神の王国 盲目の会津武士山本覚馬」を改題し、加筆訂正したこの作品は、激動の幕末から明治維新を生きた、山本覚馬の生涯を描いています。会津藩砲術指南の家に生まれた彼は、江戸遊学中に洋式砲術の研究を深め、世界に目を向けます。禁門の変では大砲隊を率いて奮戦、鳥羽伏見の戦いで捕えられ、前後して失明します。しかし維新後、西欧の事情にくわしい豊かな見識を買われ、京都府顧問に登用され京都復興に尽くしました。この頃、キリスト教に出会い、自らの精神の支柱とします。そして同志社を設立しようとする新島襄とともに行動し、自分の土地を提供し同志社の基礎をつくり、新島の死後は臨時総長にもなります。また、京都初の府議会議員となり、議長にも就任しました。過酷な運命をのりこえ、生きる意味を見いだしていったその強靱な生きかたは、先の見えない現代を生きるわれわれを勇気づけてくれることでしょう。覚馬のほか、会津戦争に男装で参加し、後に新島襄の妻となる覚馬の妹の八重や、徳富健次郎とのロマンスが破れ、若くして死去した次女久栄など個性あふれる家族も描かれています。
内容説明
失明をのりこえて“京都の恩人”といわれ、創設期の同志社を支えた会津武士の生涯。『週刊ポスト』『SAPIO』21世紀国際ノンフィクション大賞優秀作受賞作品。
目次
第1章 会津士魂
第2章 黒船の衝撃
第3章 上洛
第4章 幽囚
第5章 古都復興
第6章 同志社創設
第7章 京都府会初代議長
第8章 次女久栄と蘆花の恋
感想・レビュー
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海辻
kino
つきじ
ゆずこまめ
ykm