闇はわれを阻まず―山本覚馬伝

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闇はわれを阻まず―山本覚馬伝

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  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093792158
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

会津藩士として戦い、捕えられ失明。やがて京都府顧問として復興に尽力し、新島襄を支えた山本覚馬の生き方。

 第4回「週刊ポスト」「SAPIO」21世紀国際ノンフィクション大賞の優秀作に選ばれた「神の王国 盲目の会津武士山本覚馬」を改題し、加筆訂正したこの作品は、激動の幕末から明治維新を生きた、山本覚馬の生涯を描いています。会津藩砲術指南の家に生まれた彼は、江戸遊学中に洋式砲術の研究を深め、世界に目を向けます。禁門の変では大砲隊を率いて奮戦、鳥羽伏見の戦いで捕えられ、前後して失明します。しかし維新後、西欧の事情にくわしい豊かな見識を買われ、京都府顧問に登用され京都復興に尽くしました。この頃、キリスト教に出会い、自らの精神の支柱とします。そして同志社を設立しようとする新島襄とともに行動し、自分の土地を提供し同志社の基礎をつくり、新島の死後は臨時総長にもなります。また、京都初の府議会議員となり、議長にも就任しました。過酷な運命をのりこえ、生きる意味を見いだしていったその強靱な生きかたは、先の見えない現代を生きるわれわれを勇気づけてくれることでしょう。覚馬のほか、会津戦争に男装で参加し、後に新島襄の妻となる覚馬の妹の八重や、徳富健次郎とのロマンスが破れ、若くして死去した次女久栄など個性あふれる家族も描かれています。

内容説明

失明をのりこえて“京都の恩人”といわれ、創設期の同志社を支えた会津武士の生涯。『週刊ポスト』『SAPIO』21世紀国際ノンフィクション大賞優秀作受賞作品。

目次

第1章 会津士魂
第2章 黒船の衝撃
第3章 上洛
第4章 幽囚
第5章 古都復興
第6章 同志社創設
第7章 京都府会初代議長
第8章 次女久栄と蘆花の恋

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海辻

1
厳格な男尊女卑の会津で、女ながら銃砲の技術を身につけた山本八重。そんな環境を整えた親達を知りたかったので、幾度も『覚馬は「自分など母上には及ばない」と言っていた』という言葉に納得。会津戦争時は京都の獄に入っていた事で身動きできなかった覚馬が、明治に開放された後に盲目ながら傑出した才を発揮していく姿の傍らには常に、凄惨な会津戦争を乗り越えた母と八重の姿が見え隠れする。時間軸が行ったり来たりする点が少々読みにくいが、純粋な資料本ほど固くなく小説のように脚色されていない分、山本覚馬という人を理解できた気がした。2013/02/18

kino

1
初めて知った立派な人物。大河がより楽しみ。2013/01/16

つきじ

1
来年の大河に出てくるであろう山本覚馬。 小説では無く史料を元に伝記っぽくまとめてあります。 失明しながらも博識で現在の京都を造る礎となった。 新島夫妻や娘の久栄さんの事などもあり、山本家を知るには良い本だと思います。2012/03/15

ゆずこまめ

1
新島譲に協力して同志社を設立した山本覚馬の評伝。本人の意思の強さ、人柄の温かさも印象的ですが、新島譲夫妻がそれ以上に記憶に残りました。夫婦対等、妻に丁寧な口調でしゃべり、一緒に買物に行き、家事も進んで手伝う。現代ならまだしも、この人江戸時代生まれですからね。奥さんを大事にできる男性、かっこいいです。2010/09/20

ykm

0
好きな俳優さんの役柄で興味を持ち拝読。文武両道を地で行く青年期から藩ごと時代の波に揉まれていく彼の人生を初めて知った。一通りの歴史では浮かばない敗者の側にいた理不尽を被った人々のその後を丁寧に掘り起こす内容はとても深く、さらに関連書に当たってみたい。ただ、凡庸な私見として、先見の明と不遇に負けない心根を持つ彼をしても身の回りの女性陣に気を配りきれなかったことに1主婦として諦めの境地に至ってしまったことが一番。2013/03/22

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