出版社内容情報
悲劇あり、ロマンスあり、戦いありとバラエティに富んだ幽玄の芸術、能六十八番(翁、清経、他)狂言二十五番(福の神、萩大名、他)を徹底解説。人間国宝・野村万蔵の特別対談ほか、名曲・井筒の特写舞台、コラムなど情報満載。
舞があり、謡がある能・狂言の世界は、日本のミュージカルといってもいいものです。 しかもそこに描かれる世界は悲劇あり、ラブロマンあり、戦いありとバラエティにとみ、オペラにも引けを取らないストーリー性をもっています。 特に、野外で行われる薪能は、夜空を焦がす薪、その炎に浮かびあがる能舞、鼓や笛の音が夜の闇を切り裂く謡、まさに演者と観客が一体になるライブの醍醐味に溢れています。 とはいえ、やっぱり取っつきにくく、わかりにくいのも確かです。 それは、謡で進行する台詞のわかりにくさ、そして、しぐさを極端におさえた象徴的な演技にあります。本書は、そんな能、狂言の魅力を満喫するためのガイドブックです。 さて、序の章では名曲「井筒」の楽屋から舞台までを特撮。 特別インタビューでは観世流宗家 観世清和氏、人間国宝狂言師 野村万蔵氏に能・狂言の世界を存分に語っていただきました。 また能に関する知識をいろいろな角度から紹介します。 つぎに、破の章では能の代表作「翁」「静経」「野宮」など68番、狂言の代表作「福の神」「萩大名」「佐渡狐」など26番をやさしい解説と美しい写真で紹介。 急の章では能舞台の紹介、女面のいろいろ、能に見る
内容説明
能68番、狂言25番をやさしい解説と写真で徹底ガイド。名曲「井筒」の楽屋から舞台までを特写。観世流宗家観世清和、人間国宝野村万蔵の特別インタビュー。能68番、狂言25番を徹底ガイド。女面、装束など能の美を探る。切符の買い方、観能のマナー、全国能楽堂一覧ほか役立つ情報満載。
目次
名曲『井筒』の楽屋から舞台まで
特別インタビュー 「能楽堂へいらしてください」(観世清和)
「狂言のこころ、芸のこころ」(野村万蔵)
能とは―とりあえずの基礎知識
能(翁;絵馬;清経 ほか)
狂言(福の神;萩大名;鎌腹 ほか)
能の美(これが能舞台;女面のいろいろ;能に見る女性のファッション ほか)