小学館文庫<br> I・L

小学館文庫
I・L

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 337p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784091920591
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

だれにでも変身することができる謎の女優I・Lを使って、伊万里大作監督が、現実の世界を演出する…。巨匠・手塚治虫が現代の男女の愛の姿を描いた、異色ファンタジー。

▼第1話/箱の女▼第2話/フラレルノ大統領の宝▼第3話/蛾▼第4話/メッセンジャー▼第5話/ブロッケンの妖怪▼第6話/身代金▼第7話/フーテン芳子の物語▼第8話/マネキン▼第9話/栄光の掟▼第10話/封蝋▼第11話/南から来た男▼第12話/ラスプーチン▼第13話/眼▼第14話/ハイエナたち●主な登場人物/伊万里大作(ロマンチックな作品をたくさん生み出した名映画監督。しかし最近は現実的でリアルな作品が好まれるため仕事がない)、I・L(アイエル)(だれにでも変身することができる謎の女優)●あらすじ/伊万里大作は、ロマンチックで郷愁を誘う作風で「映画界に伊万里あり」とうたわれた名映画監督。しかし、人類が月に足を踏み入れた今、大衆は理屈をこねた現実的な作品を好むようになり、大介の作るような夢物語は相手にされなくなっていた。したがって、今や大介は家も追い立てられるような状態なのだ。そんな大介に、道ばたに座る易者が「北に10㎞行った所によい物件がある」と教えてくれる。半信半疑で大介が北へ向かうと、そこには立派な屋敷が。中に入ってみると、奇妙な連中が大勢おり、「現実の世界の演出をして欲しい」と大介は頼まれる!?(第1話)▼とある国の刑務

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takakura

10
かつて人気を博した映画監督…今では押しも押されもされなくなった男が、吸血鬼の伯爵に目をつけられ、映画ではなく現実世界を演出することになった。そして、他者そっくりに姿を変える能力を持つヴァンパイアの女優アイエルとともに「だれかの身代わりを引き受ける」仕事をはじめる。誰にでもなれることで、本当の自分というものについて悩みはじめるアイエルの葛藤がドラマ。同作者の「人間昆虫記」には、他人の才能を吸い取って自分のものにしていく女が登場するが、合わせて読むと2人の「本当の自分」についての考えの対比がみれて面白いかも。2017/10/22

みのにゃー

5
処分前の再読。棺に入ると、どんな人間にでも変身することの出来るI・L。もしかしてイメージ・レディの略?(アルカードドラキュラ)伯爵の姪だという彼女を託された元映画監督の伊万里大作が主人公。人助けがメインだろうとは思う。伯爵は伊万里に何をさせたかったのか、謎。2020/06/12

月並

0
アイエルの恋も、作品自体も中途半端に終わったなあという印象です。あとがきでは「失敗作だけれども魅力的」と書かれていますが、その魅力は私にはわかりませんでした。2015/08/22

kidai

0
因果応報。行いは、巡り巡るのだと思う。今から見ると、ある特定分野において、幅を広げようとしているのが見えて面白い。そのひとにとって、本当に伝えたいことは、それほど多くないのかもしれない。2014/04/14

アライニコ

0
売れなくなった映画監督が誰にでもなれる吸血鬼の娘と現実の演出に乗り出す話。大林宣彦が言うほど失敗作な感じはしなかった。2011/03/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/61532
  • ご注意事項

最近チェックした商品