出版社内容情報
幕末の京都。日本の夜明け前に、その男は天駆ける星のごとく現れた。大佛次郎の『鞍馬天狗』連作を、森秀樹が力強い筆致で描く本格派時代劇!
▼第9話/浪士人別帳▼第10話/死闘▼第11話/池田屋事変▼第12話/再会▼第13話/破牢▼第14話/勤王の志士▼第15話/西郷の策▼第16話/民の怒り▼第17話/抜け殻●登場人物/倉田典膳(=鞍馬天狗。倒幕派に味方し、新選組と敵対する、神出鬼没の謎の男)、杉作(角兵衛獅子 の少年。天狗に強く惹かれている)●あらすじ/幕府側の中枢・大坂城へ単身乗り込んだ倉田の危機を知った杉作は、倒幕派の雄・西郷に、倉田を助けてほしいと申し出る。だが、難攻不落の大坂城に攻め入るだけの戦力を持たない西郷は、涙をのんで倉田をあきらめるのだった。「自分に生きる希望を与えてくれた倉田様のために働きたい」と願う杉作は、倉田から預かった短銃を懐に、大坂へ向かう……!(第9話)●その他の登場人物/近藤勇(新選組隊長)、土方歳三(新選組副長。気性が荒い)、沖田総司(新選組隊員。爽やかな気質が周囲を惹きつける。杉作とも仲がよい)、西郷吉之助(倒幕派の雄・薩摩藩の豪傑)