萌神分魂譜

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萌神分魂譜

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087748994
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

呪われた新世紀に『金毘羅』が放つ、愛の呪文。
呪われた市場経済の世に放つ魂の唯物論。祈りの発見から近代を破った『金毘羅』の作者が今「他者」に気づく。原始キリスト教と中世仏教を通底させて、愛の呪文あふれる、二十一世紀生命の書。

内容説明

愛している―深く、限られた支持の中で作家は書き続けた。愛している―叩かれるために世に出た作家は死ななかった。愛している―滅びた神の声を聞いて彼女は「金毘羅」になった。愛している―さらなる危機が来た、祈りを失い、そして。愛している―内なる他者に出会う。生きる力は、消えない。判らなくてもいい、唱えてみればいい。言葉の力によって、生きようとする人と再生しようとする人のための愛の呪文。

著者等紹介

笙野頼子[ショウノヨリコ]
1956年、三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。’81年「極楽」で群像新人文学賞、’91年に「なにもしてない」で野間文芸新人賞、’94年「二百回忌」で三島由紀夫賞、「タイムスリップ・コンビナート」で芥川賞、’01年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、’05年『金毘羅』で伊藤整文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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rinakko

5
再読。個人が純粋にただ祈る(=プチ信仰)境地から、 “いる、と信じられる絶対唯一の他者” “原点、定点となる他者” “もうひとりの私”(=分魂)としての神を見出す話へ、個人の信仰のテーマが更に押し広げられていく。プチ信仰があってそこに分魂もいてくれる、不思議な大らかさ。…にしても、“姫”を愛してやまない“俺”(客人権現)が、酒に溺れ続ける“姫”を救うために姿を現すところ、笑ってしまって凄く好きだ。床から生えてみた、って。しかも台所。萌神だから“生えてみた”で合ってるのだろうけれど。(めも フォイエルバッハ2019/11/21

ホレイシア

5
多くは語るまい…というか、一人でにやにやしながら読むものだと思う。この表紙と中身、最初は落差があるような気がしたが、実はそんなことはないのであった。年々変貌を遂げてゆく作品に、まだついていけるか私、という緊張感を持って読める貴重な作家である。満足。…あ、またもや印税払いませんでした、すみません。2010/09/13

とよかわ

2
笙野頼子初体験だったんですけど、まったくいみがわからないのに最後まで読んでしまったふしぎ2010/03/30

蕃茄(バンカ)

1
イマジナリーゴッド? これが新本格ミステリなら祓われてたのかもしれないが・・・・2015/03/23

Qfwfq

1
ハイテンションで駆け抜けた金比羅みたいな疾走感はないけど、萌神と主人公の愛の系譜を暖かく見守った。2011/04/30

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