天使の柩

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天使の柩

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087715378
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

恋人の春妃を失って以来、心に深い痛みを抱えてきた歩太。家にも学校にも居場所がなく、自分を愛せないで育った少女・茉莉。傷ついた二つの魂が惹かれあう…。天使の卵から20年、感動の最終章!

内容説明

望まれない子どもとして育ち、自分を愛せずにいる少女・茉莉。かつて最愛の人を亡くし、心に癒えない傷を抱え続けてきた歩太。彼との出会いに、初め心安らぐ居場所を手にした茉莉だったが、二人の幸福な時間はある事件によって大きく歪められ―『天使の卵』から20年、『天使の梯子』から10年。いま贈る、終わりにして始まりの物語。

著者等紹介

村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、1993年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。2009年『ダブル・ファンタジー』で柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にいにい

192
初村山由佳さん。「天使シリーズ」を知らずに読んだ。最終作らしい。でも、自分の存在を肯定出来ぬ過酷な環境に育った茉莉と出会った歩太達、茉莉を精一杯守る歩太の精神力に感動。多分、前シリーズで歩太達の関係や精神的経緯が積み重ねられてこの物語に至ったんだろうけど、、、、、。この一冊だけでも良かった。「頼むから、急にいなくならないでほしい」の言葉の重み。「いつか訪れるかどうかもわからない不幸に備えて必死になって身構えているなんて損よ」歩太の母、深い。喪失の分、人は優しくなるのかな?前シリーズ読むべきだよな。2015/05/20

ちぃ~

187
シリーズ読み終えた。名残惜しい((;゜Д゜))。残酷な日々に育ち、根強い自己嫌悪、愛を知らず、でも優しさを忘れない茉莉と出会い、茉莉を支える歩太、凄い!素敵になった夏姫、慎一、ザボンも寄り添い、出口はあった。前作までの積み重ねがここに。この柔らかな雰囲気。「急にいなくならないでほしい」に涙が(。´Д⊂)。「訪れるかどうかもわからない不幸に備えて必死になって身構えているなんて」「人生は肉じゃが」歩太母、深い。喪失したものがあって、ちゃんと自分で受け止める人は、優しい。登場人物の姿勢、振る舞い、よかった。 2015/08/15

takaC

185
副題は"Farewell, Angel."らしいので、つきつめると歩太が春妃の喪失についに踏ん切りをつけられたという話のようだ。それ以外に『天使の卵』『天使の梯子』との同一世界設定であることに重要な意味はない。卵&梯子を未読で読んでもほとんど問題なかろう。茉莉は体のいい引き立て役。2014/04/07

相田うえお

154
良かったです。★★★★★ 卵,梯子を読んでから大分経ったんで再読してからと思い、本作最初の数ページをペラペラしてたんですがいつの間にか最後までいっちゃった。これ、なんともいえない悲愴感が漂っていて先が気になるんです。人って生まれる環境を自分で選べず、それだけでもうその後の生き方に明暗差が出る訳で、何とか状況を改善しようとしても何故か足を引っ張ぱられる。そんなテーマでもあったのかな〜?ただ、最後は何故か話が超特急で安心展開に。。自分を丸ごと受け止めてくれる場所、受け止めてくれる人がいるって何よりの薬ですね。2016/07/04

hiro

154
20年目のシリーズ最終作。この本を読むために『天使の卵』から読んだ。最愛の春妃を失って15年が経っても、まだ完全に立ち直れないでいる34歳になった歩太が出合ったのは、不幸な家庭に育った14歳の少女、茉莉だった。しかし、その茉莉には悪い男がついていた。ここまでの展開は、先日読んだ歌野さんの『春から夏、やがて 冬』に似ていた。しかし、この二人を夏姫、慎一や母、ムニール社長が見守っていた。読者に二人の未来を暗示させる歩太の母が最後に言った「いつかもしもの時にね」。恋愛小説の名手村山さんらしい終わり方だった。2014/07/10

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