未来国家ブータン

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未来国家ブータン

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087714432
  • NDC分類 292.58
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ブータン政府公認プロジェクトで雪男探し!!
「あの国には雪男がいるんですよ!」。そのひと言に乗せられて高野氏はブータンヘ飛んだ。雪男を探しながらも、「世界最高の環境立国」「世界で一番幸せな国」と呼ばれる本当の理由にたどりつく。

内容説明

GNPよりGNH、生物多様性、環境立国…今世界が注目する「世界でいちばん幸せな国」の秘密を解き明かす。

目次

第1章 ブータン雪男白書(政府の公式プロジェクトで雪男調査;雪男を捕まえた話 ほか)
第2章 謎の動物チュレイ(天国にいちばん近い村;謎の動物チュレイ ほか)
第3章 ラムジャム淵の謎(遠野は生きている;ラムジャム淵の謎 ほか)
第4章 ブータン最奥秘境の罠(雪男のための保護区;幽霊を怖がってはいけない ほか)
第5章 幸福大国に隠された秘密(未来国家への道;「自由」に苦しまないブータン人 ほか)

著者等紹介

高野秀行[タカノヒデユキ]
1966年東京都生まれ。早稲田大学探検部時代に書いた『幻獣ムベンベを追え』でデビュー。92~93年にはタイ国立チェンマイ大学日本語学科で、08~09年には上智大学外国語学部で、それぞれ講師を務める。『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で第一回酒飲み書店員大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

396
いつもながら抱腹絶倒。ただし、今回は二村さんの命を受けて(おそらくは資金もここから出ていると思われる)ブータン入りするだけに、そうは暢気なことばかりも言っておられない。なにしろ、ブータンにおける生物多様性の探査が主目的なのだ。もっとも、高野氏は密かに雪男情報を得ようとしていたのだが。それにしてもブータンはなんと魅力的な国であることか。たしかに高野氏の言うように、ブータンはダライ・ラマの理想を体現すべく作られた理想国家、あるいは少なくてもその実験国家であったのかも知れない。実に不思議で魅力に溢れた国だ。2016/07/03

KAZOO

155
ブータンへ雪男を探しに、という話なのですが著者のねらいがどこにあるのかがあまりはっきりしないのでブータンの単なるドキュメントルポに終わっている感じがします。比較的自分からというよりも受身的な事情があるのかもしれません。それでもブータンの国がどうして世界でインドや中国に隣接していながら一番幸せな国といわれているのかわかる気がしました。2016/09/03

おいしゃん

85
未知の国ブータンで、未知の生物イエティを追う。このテーマを、辺境冒険家の高野さんが書くんだから、面白くないわけがない。とにかくいろんな人に接触し、民話を蒐集するさまは、現代版柳田國男のよう。ブータンの昔話集を読んでいるようでもあり、楽しかった。2016/07/05

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

62
始めのうちは、雪男の目撃情報などがなかなか集まらず、ブータン旅行記と不思議な出来事聞き取り話という感じですすむのかと思っていたら、日本の遠野物語とリンクし始めた辺りから俄然面白くなってきた。国を挙げてGNH(国民総幸福量)の増加を政策にしている環境保護先進国の素顔も高野さんを通して垣間見ることが出来たような気がする。無理なく国民の自由を制限しているけれど、あまりにも自然で誰も気づかない。選択が多いほど迷い悩み不幸になる。高野さん推薦の『世界しあわせ紀行』の後に読んだので余計に考えてしまった。2016/07/03

harass

48
半鎖国状態のブータンに知人の依頼で無給の調査をすることに。だが著者の本命は雪男。小国の現実と理想の国家運営と人々の暮らしを取材。実に朴訥とした人たちなのだなあと感心。近代人の苦悩など無縁な幸せな人達だが、見方を変えると開発独裁でもあるし、緩い全体主義なのだなあと。そうでもしないと隣国の超大国インドと中国に取り込まれるリアル。著者のいつものおかしさがこもった楽しめる紀行文。図書館本。2016/05/15

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