出版社内容情報
人は誰にでもなれる。物語の、こちら側で。
マリモにみちびかれて訪れた北の島。シマフクロウに抱かれ、アザラシと交わる日々。描かれたことのない物語の景色をつむぎだす、いまもっとも注目を集める詩人の、初の長編小説。
内容説明
マリモにみちびかれて訪れた北の島。シマフクロウに抱かれ、アザラシと交わる日々。人は誰にでもなれる。物語の、こちら側で。描かれたことのない物語の景色をつむぎだす、いまもっとも注目を集める詩人の長篇小説。
著者等紹介
蜂飼耳[ハチカイミミ]
1974年6月3日、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。詩集に『いまにもうるおっていく陣地』(1999年・紫陽社、第五回中原中也賞受賞)、『食うものは食われる夜』(2005年・思潮社、第五六回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まるっちょ
9
うん、一体なんだったのだろう。ただひたすら琉々はマリモをこねる。男と一緒に偽装しながら。丸くない藻を黙々と丸める。 いつの間にか場面が変わっていて、女は産屋にいる。沖人はいったい何者なのか。木から生まれるシマフクロウ。恐らく虐待されているであろうしっぽくん。アザラシと鯨の子供。…。鯨?人間と非人間の境目が曖昧になるから「転身」なんだろうか。好きなのだが感想が難しい。2017/03/21
芍薬
9
近代アートの様なお話し。全体的に意味不明なのですが所々にハッとさせる美しい文章が。2012/06/08
辛口カレーうどん
8
終始モヤモヤしてしまう。主人公の女性が言葉をいつも飲み込んで、黙ってしまうからだと思う。抽象的なお話は好きだが、これはいまいち好みではなかった2017/01/16
THE WATERY
8
不思議な流れのなかにあるストーリー。生活だけでなく,いのちのかたちが変わっていく。あぁ,僕は何度も蜂飼さんに置いていかれた。。2010/09/10
蝶々
7
○ アタシにはちんぷんかんぷんなんでんねんやわ。でも嫌いになれへん。元彼みたいな小説やった。2009/02/27