内容説明
「真理は手近に隠れている。私は一生、手近に隠れている深い真理を求め続ける旅人でありたい。」スポーツや流行歌のなかに流れる日本人的感情や思考とはなんだろうか?日々折々の事件な風俗へ独自な視点で切り込んだ日常の思想は、現代文明を支える原理を根本的に否定し、さらに哲学を大胆に革新する梅原現代学の出発点である。
目次
日常の思想(敵役の笑い;マス・コミに現われた日本人の感情;流行歌の感情論;スポーツの思想序説;大阪の笑い)
哲学の小径(現代の勇気;地獄の思想;新しき哲学の必要;「生命の哲学」の創造;自由の精神;花;愛について;人間の幸福とは何か;哲学する心;絶望のすすめ;発想の転換;客観的なものへの信頼;創造について;「発見」についての覚え書き)
現代文明への問いかけ(答案にみる学生気質;現代人のある断面;死を忘れた文明;殺戮の文明;国家の悪について;東西哲学会に参加して;宗教的思想の必要;余暇;幻想からの目ざめ;無明の長夜;まだ死ねない;現代文明の悔い改め;思想なき変革;危機と思弁)