内容説明
東北弁のマルガレーテ、名古屋弁のメフィストフェレス、大阪弁の魔女が口角泡を飛ばす「ファウスト」。有名文士にケンカ議論をふっかける文壇の風雲児・樽谷安。ペンと恋と名誉と栄華を求める青年の物語「三銃士」。地方名士の開業医夫人・Bさんの自殺未遂事件を巡るスキャンダルの真相「ボヴァリー夫人」他。文学なんか怖くない。おもしろくっても大丈夫。二十世紀最大、最高の文学全集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルゴン
4
★★★★☆著名な世界文学のパスティーシュ(パロディ)。「三銃士」はしょうもない。「白鯨」は恐ろしい。「罪と罰」はうまい。不勉強なものでニヤリとできたのは半分くらいでした。もともとの話を知らなくても楽しめる仕様にはなっているのですが、全部を堪能できたとしたら悦楽半端ないと思います。2014/05/21
AICHAN
2
「第1期」が面白すぎたせいかこの「第2期」はイマイチに感じた。
ウララ
2
最後の「二十世紀の文学」、あまりまとまりきれていない気がしたけれど、『薔薇の名前』『ユリシーズ』などこの機に読んでみたいと思った。「モルグ街の殺人」、原作とはまた違った犯人で、これはこれで面白いと思った。2012/03/31
ふたば
1
途方もなく広げた大風呂敷をすっと収束させる、その鮮やかさに息を呑む。短編ひとつひとつが秀作。2010/09/03
ペミカン
1
乱読の夏休みにふさわしい一冊。最後の章だけで、ブンガクてこんなもん~と お偉い方には怒られそうなことをへへっとやってのける清水さんのユーモアが、年をとったカラダには心地よい。2010/08/11