集英社文庫<br> 花埋み

集英社文庫
花埋み

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  • サイズ 文庫判/ページ数 478p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087480030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

女に学問はいらないという風潮が残る明治初期、医学の道を志した女性がいた。日本最初の女医・荻野吟子である。夫に膿淋をうつされた屈辱と痛みから、同じ悩みを持つ女性を救うべく、かたくなな偏見と障害を乗り越え、医師の資格を得、医院を開業。社会運動にも参加した。数奇な運命に満ちた愛と苦悩の生涯を医師出身の著者が、情熱と共感をもって描いた初期の代表的長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろ☆

20
初の女性医師、荻野吟子の生涯。夫に性病を移され、子供が産めない身体に。そして、離縁。女医になる決意を。その生き様、覚悟がものすごい。いろんな人が手を貸してくれたのは、彼女の美貌も影響していたんだろうな。再婚後も波瀾万丈。2016/11/26

秋乃みかく

9
★★★★☆ 再読。主人公の荻野吟子とは日本で最初に女医になった人のこと。自らの病気(濃淋)で味わった屈辱的な思いを他の女性に味わわせたくない、助けたいという気持ちから、医者を目指すことにした吟子。でも明治初期の頃はまだ女が学問をすることさえ異様だった時代。女が医者になる方法を誰も知らなかった時代にそんな決心をするなんて凄いです。その後も女だからという理由だけで立ち塞がる数々の壁を乗り越え、見事日本の女医第一号に!でも結婚してからは夫の夢に振り回されちゃいましたね…。なんとも波瀾万丈な人生でした。2013/12/18

takehiro

8
すごい女性としか言いようがない。個人的には、東京で医師を続けて欲しかった、、。2017/02/26

コジターレ

8
あらゆる苦難を乗り越えて日本初の女医になった荻野吟子の物語。数奇な運命とは、人生における辻褄合わせのように感じる。男性社会への憎しみ、「家」制度への抵抗、全てを犠牲にした血の滲むような努力、それらの反動のようなものが荻野吟子の後半生を作り上げたような気がしてならない。今この年齢で、この本に出会って良かった。若い頃だと荻野吟子の一面だけに共感してしまっていたかもしれない。2015/05/23

まおー

5
女医第1号の苦難の道。吟子は本当に学問が好きだったのですねぇ。そしてなんと先進的な女性であったことか!志方と共に北海道に渡ったあたりに現代の女性と通ずるところがあるように思ったり。どんなに自分の道を貫こうとする強い女性でも結局は愛する男のために道を曲げてしまうのかと・・・。2010/01/09

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