出版社内容情報
ミステリ仕立ての痛快時代小説
石田三成が生きていた! 腐乱坊と彦七を連れ諸国を巡り、先々で起こる怪事件を解決しながら西を目指す。しかし一行の始末を命じられたのは強敵、柳生十兵衛。三成の目的とは!?(解説/日下三蔵)
内容説明
関ヶ原の戦いから34年後の夏、地蔵と見紛う小柄な老僧と容貌魁偉な従者の一行が街道を行く。実はこれ、京都六条河原で斬首されたはずの石田三成であった。行く先々で起こる奇ッ怪な事件をズバッと解決、高笑いを響かせながらの諸国漫遊だが、どうやら秘めたる目的があるらしい。一方、三成存命を知った将軍家光は、一行の始末を隠密・柳生十兵衛に命じるが―。ミステリ仕立ての痛快時代小説。
著者等紹介
田中啓文[タナカヒロフミ]
1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の戦士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年『銀河帝国の弘法も筆の誤り』で第33回星雲賞日本短編部門、09年短編「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そうたそ
39
★★☆☆☆ 「鍋奉行犯科帳」を読んで、田中啓文さんは時代物もいける、と思って手にとったのがこの本。ちょっとハチャメチャすぎて自分の好みではなかった。「鍋奉行犯科帳」くらいまったりとユーモアにはしっている内容のほうが好きかなあ。死んだはずの石田三成が生きていて諸国を漫遊、中盤からは柳生十兵衛も登場し、ごった煮感満載。読み終わってみると、結構ミステリしていてその辺は流石田中さんだなと思う。随所に挿入されるかわいらしい挿絵が物語の魅力を増している。しかしまあ、本当に田中さんは引き出しの多い作家さんだ。2014/09/09
Norico
38
石田三成が処刑後も生きていて、諸国漫遊しなごら、謎を解いていく。追手に柳生十兵衛もでてきて、豪華。田中さんの描く三成は、持ってたイメージと違って、小柄丸顔で人の良さそうなおじいちゃんでかわいい。個人的には、付き人の腐乱坊が何者なのか気になる…。2016/09/15
☆kubo
28
石田三成が実は生きていて、僧として諸国漫遊しながらも、ある目的があるらしく向かう先には…?というお話。この作品は田中さんらしく読みやすいし、謎解き要素もあってなかなか面白かったです。一行を追いかけてくる柳生十兵衛が銭形のとっつあんのようで(笑)前半は割とユーモラスだったのが、後半はなかなかシリアスモード。キリシタン弾圧の所とかは読んでいて重苦しい気分になりました。最後の話はなかなか大胆な発想で、そういう事もあるかも?と思わされました。2013/06/29
ううち
25
面白い設定だった!十兵衛がよかったな。楽しく読めました。2014/02/19
美月0217
23
石田三成が実は生きていた!もうまるでテレビの水戸黄門みたいだよ~~(笑)気になるのはお付の人?腐乱坊・・この人は誰だろう・・サクッと読めて軽快!2018/02/27