内容説明
自衛隊の設立、「五五年体制」、東西冷戦が日本国内に反映した日米安保、戦後の廃墟からの高度経済成長、その歪みである公害問題。第二次大戦後の日本の歴史について、これからの歴史を刻んでいくわたしたちはどれだけのことを知っているだろうか。『そうだったのか!現代史』読者の熱いリクエストで生まれた池上彰版「日本現代史」、激動の時代を読むための一冊がシリーズ文庫化第三弾に登場。
目次
小泉内閣が生まれた
敗戦国・日本―廃墟からの再生
自衛隊が生まれた―憲法をめぐる議論始まる
自民党対社会党―「五五年体制」の確立
安保条約に日本が揺れた
総資本対総労働の戦い
日韓条約が結ばれた
文部省対日教組―教育をめぐって抗争が続いた
高度経済成長―豊かな日本への歩み
「公害」という言葉が生まれた
沖縄は返ってきたけれど
学生の反乱に日本が揺れた
日本列島改造と田中角栄
バブルが生まれ、はじけた
連立政権の時代へ
著者等紹介
池上彰[イケガミアキラ]
1950年長野県生まれ。73年、NHKに入局。2005年まで32年間、記者として事件や災害、消費者問題などを担当する。また、94年から11年間は、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みゃーこ
102
戦後GHQによる新憲法制定後との関係と影を落とす冷戦構造に彩られた日本現代史、高度経済成長とその歪み、公害問題、学生運動、バブル崩壊と不良債権問題、五十五年体制。日米関係が構造的に政治に組み込まれ過ぎ無力感にも苛まれかねない体制だが激動の世紀を超え託されたバトンが今後どのような方向に進むのか歴史の教訓から学び新たな時代を生き残らねばならない。自国の体制と特性、傾向性をを学ぶ資料として役立った。2013/02/05
hiro
88
『そうだったのか!現代史』『パート2』の2冊に続いて、戦後日本の現代史を振り返ってみようと思い、この第3弾を読んだ。ここに書かれている半分以上ことは、テレビを観て、新聞を読んで、そしてもちろん実際に経験をしたことなので、十分な知識を持っているつもりでいた。しかし、この本を読んで、おぼろげな記憶しか残っていなかったり、本質を十分に理解していないということを思い知らされた。元は2001年にかかれた本なので、その以降の震災を含め、戦後の大きな転機である安保法案成立までを加えた改訂版を出してほしい。次はアメリカ。2015/09/29
優希
78
戦後の日本の歩みが分かりやすくまとまっていました。知ってそうで知らない現代の歴史。最近のことと過去のことをうまく結びつけながら解説しているので流れがつかみやすいです。様々なテーマを押さえているので、広く浅く最低限知っておかなければならない常識の範囲としての現代の日本を見ることができる一冊ですね。読んでみて意外と知らないことが多かったのには驚きです。面白くて勉強になりました。2015/04/23
ntahima
64
日本現代史を一冊本にコンパクトにまとめた読み物。枚数的制約の為、深みがないのは致し方ないが日本人なら基本的に知っておくべき内容。起きがけに毎日1章ずつ読む。所謂歴史物とは異なり、現代史は自分史と一部交叉する。それだけに懐かしくもあった。二度寝の誘惑の中、些か夢うつつ状態での読書時間となる。気が付くと当時の夢を見ていることも度々。「これ学校で習った!こんなことあったなあ~」って感じで斜め読みする。『現代史』、『現代史パート2』、『アメリカ』、『中国』と【そうだったのか!シリーズ】を続けて朝読しても良いかも?2012/08/23
扉のこちら側
56
単行本で初読、文庫で再読。前回も今回も図書館で借りたのだが、あれってなんだっけと思った時にすぐ調べられるので買ってしまうかも。2013/05/11