出版社内容情報
大好評の『週刊プレイボーイ』連載「そ、そうだったのか!? 真実のニッポン」を再構成した、“進化論"の知見をベースにしたスリリングな批評集! 〈理由がある〉シリーズ第一弾を、ついに文庫化!
橘 玲[タチバナアキラ]
内容説明
科学が急速に発展した今、残っているのは問題解決が新たな問題を生む、やっかいなことばかり。民主主義、愛国心、お金、家族や恋愛…。これらの“不愉快な出来事”を、「現代の進化論」をもとに読み解こうと思い立った著者。AKB48で政治を考え、『ONE PIECE』でフランス革命を論じる―意外な物事と結びつけ世の中を斬る。「週刊プレイボーイ」の好評連載をまとめたスリリングな社会批評集。
目次
INTRODUCTION―たったひとつの正しい主張ではなく、たくさんの風変わりな意見を
PROLOGUE―世界の秘密はすべて解けてしまった
1 POLITICS政治
2 ECONOMY経済
3 SOCIETY社会
4 LIFE人生
EPILOGUE―進化論的リバタリアニズムのために
著者等紹介
橘玲[タチバナアキラ]
1959年生まれ。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
33
週間プレイボーイに連載された社会批評。週プレは、女性の裸が載ってる雑誌というイメージが強いけど、実は硬派でレベルの高い読み物も多い。連載人生相談の歴代執筆者は、柴田練三郎、遠藤周作、今東光、岡村太郎、石原裕次郎、開高健、野坂昭如、赤塚不二夫、吉本隆明、松本人志、現在のリリー・フランキーと、超豪勢な面子が務めてきた。女性の裸を見たくて買ってる野郎相手に、「無駄なんじゃ?」とも思うけど、逆に「イヤ、だからこそ必要」という気がしなくもない。そういえば、異才橋本治も週プレの端っこで難しい批評をずっと続けていたなぁ2021/02/07
saga
33
著者の論理展開が好きで、本書が文庫化されたのを知って購入。経済学、社会学の専門家では言えない「不愉快なこと」をズバズバ言及していて良い。生物進化論を社会学や心理学に拡大させることで、ここまで明快で冷酷に問題解決の緒が得られるという論旨は明快である。東日本大震災直後から民主党下野までの期間のコラム。次巻は安倍政権が誕生後からのコラムで、本書読了後に着手!2017/09/04
mintia
19
不愉快なことが起きてもカリカリしたら負け。楽しく読むことができてよかった。2021/04/15
taku
16
世の中の不愉快な出来事を、進化論をもとに著者なりの合理的な理由を述べている。視点はユニークで論理は明快。いくつかの学門をつまんだ気になれるお手軽感も面白さに繋がっている。頷けるものばかりではないけど、一面的になりがちな思考への刺激がある。ひとの進化により必然的に起こる問題は回避できないというなら、それこそ不愉快な事実ではあるが、正しく認識することで建設的な考えが生まれるんじゃないか。2020/04/10
スプリント
11
様々な事柄をズバッと切っています。共感できない点もありますが、主張のブレがないので小気味よく楽しめました。2018/06/11