内容説明
一九七八年に「勝手にシンドバッド」でデビュー以来、今もなお多くのファンの心をつかんで離さない、日本を代表するバンド、サザンオールスターズ。その数多い魅力の中心に、メインヴォーカルを務め、多くの楽曲を創り続ける桑田佳祐の“天才”があることに、疑いの余地はない。その天才の秘密はどこにあるのだろうか。本書は、サザンオールスターズはもちろん、桑田佳祐のソロアルバム、嘉門雄三やクワタバンドといったプロジェクト、シングルB面まで、三五〇曲以上の楽曲を一曲ずつ論じ、その尽きせぬ魅力の源泉をさぐる。
目次
熱い胸さわぎ
10ナンバーズ・からっと
タイニイ・バブルス
ステレオ太陽族
嘉門雄三&VICTOR WHEELS LIVE!
NUDE MAN
綺麗
人気者で行こう
KAMAKURA
NIPPON NO ROCK BAND〔ほか〕
著者等紹介
中山康樹[ナカヤマヤスキ]
1952年大阪府生まれ。音楽評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
23
2007年までのサザン・クワタバンド・ソロ・シングルB面を合わせた全曲を批評したもの。ベスト盤を集めている最中程度のぬるいファンとしては、まだこんなに聴いていない曲があるんだなーという気持ち。桑田さんの音楽的背景と紆余曲折があってこそのサザンでありソロなのだと理解できたし、絶版になってしまっている本からの引用なども興味深く読めた。ただ星の評価は賛否両論ありそう。2014/02/23
sas
18
サザンは勿論、ソロ、クワタバンドも含め350曲以上を一曲ずつ論じた本。「桑田の音楽は、洋楽の要素と邦楽が混然一体となった、奇妙にして絶妙なバランスの上で成立していた」とは正に同感。熱心なファンでない人からは、独特の歌い方のイメージばかり強いかもしれないが、音楽的な幅の広さは驚異的で、あらゆる音楽の要素が詰め込まれている。彼の音楽にはジョンレノンから前川清まで入り乱れている。本では各曲を星5つで評価しているが、納得いかない評価も多い。(いとしのエリーが星3つ?)まあ人それぞれ考え方があるから良しとしよう。2013/11/18
怜
12
個人の思い入れが強すぎてところどころ、うーーんとなる。クワタ愛にあふれています。思えば長い付き合いのサザンオールスターズ&クワタケースケやはり自分なりの好みがあり、それが著者と共有できないときはジレンマになる。アルバムごとの感想もあればよかった。2016/06/26
坊っちゃん
9
★★★★ サザン/桑田ソロのデビューから2006年までの楽曲すべてを五つ星評価で採点、評論した労作。85年までの評論でごまかした某書とは違います。評価についていろいろ意見が分かれるのは仕方がないですね。ただ原由子をちょっと絶賛しすぎじゃない?、とは思う。巻末に索引を付けたのはとても便利でナイス!これだけでデータブックとしての価値がある。サザンに興味のない方には無用の本でしょうが、お好きならぜひ手元に置いておきたい一冊。(コメント:2019/06/29)2019/06/26
ゆたか
7
アルバム「ステレオ太陽族」や、隠れた名曲中の名曲(と自分は思っている)「女流詩人の哀歌」が低く評価されている点で、筆者と自分は感性が違うのかも知れない。しかしながら、「ミス・ブランニュー・デイ」に対して「献上できるものならこの世のありったけの星を捧げたい」とべた褒めしているだけで、納得のいかない記述も許してしまいたくなる。2013/04/01