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集英社新書
悪問だらけの大学入試―河合塾から見えること

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  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087200713
  • NDC分類 376.8
  • Cコード C0237

内容説明

大学生の学力低下が著しいとよく言われる。そして、日本の将来を危うくしかねないこの大問題と関係して、最近の大学入試問題が変だと囁かれはじめている。さらに、この事態を受け、あろうことか予備校が大学に成り代わって、その大学入試問題の作成を請け負うとアピールするに至った。著者は、全国の主要大学の入試問題を徹底調査、検証しながら、悪問の増加傾向と学力低下の根底に横たわる日本の教育上の様々な問題を解き明かし、公教育から一歩引いた、自由な空間である予備校の窓から見える二一世紀の日本の教育を提言する。

目次

第1章 悪問だらけの大学入試
第2章 大学入試問題作ります
第3章 大学生の学力低下問題・鍵は入試問題に
第4章 できる子は本当にできて、できない子は本当にできないのか?
第5章 後発大学は東大に勝てるか
第6章 予備校ララバイ
第7章 学校という国の装置は存続できるか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

19
教養部の解体により高校の教育課程についてよく知らない教員たちが入試問題を作ることになり、悪問が増えた。2020/10/04

ソラヲ

4
まず、当時(2000年)問題となっていた大学受験の悪問(出題意図が全く分からない、等)を徹底的に集めて分析し、予備校の立場から大学入試と中等教育とのミスマッチの穴埋めを図るところから始まる。日本型教育から逸脱してしまった生徒をアメリカに留学させたり日韓中の試験問題(センター試験)を比較し議論するなど河合塾の意欲的な取り組みが紹介されているが、後者に関しては各国が試験を通して受験生のどんな力を求めているのかが浮き彫りとなり、韓国の「日本は脱イデオロギーというイデオロギーにはまり込んでいる」という指摘が鋭い。2015/12/17

サアベドラ

4
荒唐無稽な入試問題を罵り倒す本ではない。予備校講師の視点から、入試問題等を通して現時点(2000年)の中等教育(高校教育)の様々な問題点を見つめ直す、という本である。日中韓の入試問題を比較したり、2006年問題(ゆとり教育を受けた受験生が大学入試を迎える最初の年)を紹介したり、現在の日本教育では芽が出なかった子供たちをアメリカのリベラルな大学に留学させた事例を紹介するなど、ここら辺の視点の広さが予備校なんだなあと感心させられる。2006/03/09

kubottar

2
悪問が多い理由から大学の内情、今の日本の教育制度へと話は繋がっていきます。2010/12/11

あお

1
茶の歴史とか、戦争の「マニアか!」って出題には笑ってしまった。確かに、三年の授業は授業の楽しさが減って疲ればかり増えている気がする。今は教科の面白さを伝えつつ、難関大合格を目指しているのだとは思うが、正直欲張りすぎ。それでもその二つを叶えている先生もいるのだから尊敬する。2015/07/13

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