内容説明
譲叔父さんを清香にとられたあたし―倉橋数子は、なんとかして二人を離婚させようと策をめぐらせてみたけれど、どうも清香のほうが一枚上手って感じで、やることなすことうまくいかない。一方、家弓と勉とあたしの雑居生活は、売れっ子少女マンガ家のアシスタントにかり出されたり、演劇部から新入生クラブ勧誘会の主役を依頼されたりと、ますますにぎやかに過激になってゆくのであった…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タカギ
23
倉橋数子、コケにされる、の巻。何でなんだろー。数子は中身を知らなければお嬢さま無双なのに、知っている人からは、その執念深さや打たれ強さからか、何をしても平気だと思われているフシがある。まあ、数子が先に無茶なことをしている場合もあるので、おあいことも言えるけど。そして、案外人がいいのか、コロっと騙されては怒る。性格は決して良くないのに、憎めない。登場人物の中にゲイの男の子がいるのだけど、「ホモ」と言っていることに時代を感じる。約40年前ですよ! でも今読んでも元気をもらえる。あとがきが付いていてうれしい。2020/07/30
こっぺ
15
やはり報われない数子さん、、、。それでも清香さんが嫌いになるわけれもないし、本当にいいキャラクターたちだ。それぞれのエピソードが全力を出し切っている。みんな手抜きなしの体あたりであるのが青春という感じ。ホント、いい話です。【図】2010/09/20
Gaooo
5
氷室冴子のスゴさを改めて思い知る。今読んでも全く古さを感じない。男女3人のドタバタ同居生活は笑いあり涙なし。性格に難ありの数子が最後にはいじらしくさえ感じる。連続ドラマになってほしい2021/02/11
しゅわ
4
【図書館】勝手に氷室さん再読祭り!の番外編。ご近所の図書館に愛蔵版があるのを知り、あとがきおめあてに手にとってみました。才色兼備の数子ちゃん、がんばっているのになぜか?不運ばかりで報われず…特に後半は受難ばかりでかわいそうになってきますね。彼女に素敵な未来は訪れるのかしら? あとがきは豪邸暮らしへの憧れと現実のお話、そして口癖のお話です。2013/02/27
sakko/さよ
3
Ⅱは勉や鉄馬、清香もたくさん活躍して楽しかった。それに比例して万能委員長の不運メーターも増すばかりで、むっちゃおかしかったです。とくにクラブ勧誘の演劇を任される話。劇中劇自体もよく出来てて面白いけど、数子の突然の捻挫(大嘘)にもめげずに大成功させた細川は只者ではないですね。爆笑。 なんか、これで終わりという気が全然しない。2012/01/21