感想・レビュー
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マサトク
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法華系の信者ではない著者による伝記。日蓮の「すごさ」というものがあるとすれば、それは時代性の中においてのみ語られうるものだな……ということがよく分かった。古代から中世の過渡期において、貴族向け国家仏教である空海・最澄の平安仏教のカウンターとして勃興した鎌倉仏教、のそのまたカウンターとしての法華経信仰。もちろん、末法思想があり、内憂外患の政情不安があり、そのうえでのものではあるが、状況内の有効性でしかないとも思えてしまう。浄土信仰と構造的には変わらないし、禅天魔と呼ばれた禅宗のほうが個人的には深みを感じる。2014/07/07
