阿部光子の更級日記・堤中納言物語

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阿部光子の更級日記・堤中納言物語

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784081630103
  • NDC分類 918

内容説明

王朝の多くの日記文学の中で、『更級日記』ほど誰にも愛され、なつかしまれるものは少ない。作者の心が千年後の今日まで生き生きと生きていて、私たちに語りかけるのだ。『堤中納言物語』は、作者や成立年代についてさまざまな学説があるが、私たちにとっては、それはそれとして、こんなに楽しい物語はない。王朝の生活の多様性が心ゆくまで味わえて、興味が尽きない。

目次

更級日記(京への旅;親しい人々との別れ;花紅葉の思い;春の夜の形見;夢幻の世を)
堤中納言物語(このついで;花桜折る少将;よしなしごと;冬ごもる空のけしき;虫愛づる姫君;程ほどの懸想;はいずみ;はなだの女御;かひあはせ;逢坂こえぬ権中納言;思はぬ方にとまりする少将)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kozy758

5
『堤中納言物語』のみ読んだ。さまざまな話が興味深かった。和歌もいいスパイスとなっている。おもわず同情してしまう話もある。特に『程ほどの懸想』、『はいずみ』、『はなだの女御』、『逢坂超えぬ権中納言』が良かった。2016/06/19

つゆ草

1
作者が晩年に回想録の形で書いてあるから印象的な出来事だけをサクサクと読めて分かりやすかった。裕福で子供たちも立派に育ちあがった貴族の女性が、しかし晩年には広い屋敷で孤独を感じ、若い頃に神仏との縁を疎かにしていたことを悔やむ。ここにも「もののあはれ」が。堤中納言物語は物語として面白かった。「虫愛ずる姫」は今でもラブコメとして応用できそうだ。2024/02/29

ダリア

1
訳が違う分、読みやすい。不思議に思うのが義母や姉については記載が多く、姉の死には和歌も載せているのに。両親の死については一文ですませているのが疑問だ。少なくとも父とは親しくしていた印象があるのに。夫についてもあまり生前の折に交流があった描写がない。セリフもひとつだけだし。これは日記文学なので全てを書かないものだろうけれど、あえて書いていないのならば、その心境はいかに、だ。宮中でのやりとりを思い出して、くすりと懐かしがるところなんて可愛らしい感じだ。2016/12/02

松尾三郎兵衛尉拓志

1
物語に憧れた10代の頃から、子供の成長を見守り、夫との死別を経験した50代まで、1人女性が綴った随筆『更級日記』  虫をこよなく愛する姫が登場する「虫めづる姫君」、二組のカップルが相手を取り違え結ばれる「思はぬ方にとまりする少将」など奇抜な短編集『堤中納言物語』 現代語訳なので、読みやすい。 どちらも自然の美しさを詠った歌が多く、その時の貴族の風雅さがうかがえます。2014/10/14

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