三浦綾子全集〈第9巻〉

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三浦綾子全集〈第9巻〉

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  • サイズ A5判/ページ数 611p/高さ 23X17cm
  • 商品コード 9784079380195
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0393

内容説明

茶聖千利休の生涯を独自の観点から描いた力作「千利休とその妻たち」、正編に続き、圧倒的な感動を呼ぶ「続泥流地帯」、初の書き下ろし小説「岩に立つ」。三長編を一挙収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

43
<千利休とその妻たち>日本史で名を連ねるような人物になるにはやはり陰には妻の存在も大きいのかなと感じた。千利休、日本史で習った程度しか知りませんでしたが、現代のお茶を嗜む人たちとはやはり違う。茶道は武士道という印象を改めて感じた、。その中で一人の男を挟んで相対する女。お稲にないものをお力は持っている。その違いが男を癒すのかもしれない。キリストの教えを胸に囲われ者であることに苦しむ姿は、教えと愛の板挟みのようで痛々しい。そんなお力を受け入れる利休の心にもまた救われる。教科書では学べない歴史を学んだ気がする。2012/08/15

あつひめ

37
<岩に立つ>あとがきにもあるように、実在のモデルがあって出来上がったこの作品。なかなか仕上げるのに時間がかかったということだけど、これだけ様々なエピソードのある人なら、この人を表現する出来事が多すぎて筆が遅れるのもわかる気がした。気性が激しいだけでなく、筋も通っている大工の棟梁。周りはハラハラし通しだったろうなと感じてしまう。人に慕われる素質を生まれながらにして持っているとしか思えない人柄。そこにキリスト教との出会いがあり、一回り心が広くなる。現代にこんな人が居たらバッサバッサと悪政を取り仕切ってくれる?2012/08/15

あつひめ

35
<続泥流地帯>泥流に飲み込まれてから再興するまでが書かれている。相変わらず貧しさには変わりなく、生活の貧富の差は付いたまま。その中で、泥流に飲まれ荒れた土地を元に戻そうと励む拓一。開拓移民の心が蘇ったような気持ち。また、愛を伝えることに引っ込み思案な耕作。どちらも生きることに一生懸命。そして善と悪をはっきりと見極める心を持っている。三浦さんらしく、女心をそっと寄り添わせながら、苦しい時にいつでも自分の身と一緒のキリスト教の教えを支えに生きる希望に切り替えるところは現代の小説では見られないかもしれない。2012/08/15

a

0
道を究めるのならそれはどんな刀よりも強いものなのかもしれない。いらないものをそぎ落として道を究めるのは、それだけ鋭い武器を手にすることなのだな。2014/08/10

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