感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
37
<広き迷路>読み進めて、頭の中には「?」がいっぱい。三浦作品をまだまだ読み始めたばかりだけど、これは今までの作風とは違っていた。キリストの教えの中では自殺はご法度。そのご法度をあえて作品の中に織り込むことで、人の心の一途さを現わしているのかもしれない。作品自体は、出世の欲にまみれた男や社会に女が翻弄され、いつか目に物を言わせる・・・つもりでいたのが、やはり悪の駒の一つにされていることに気付いた時の彼女の心はいかばかりか。名誉や金の欲にまみれた人間の汚さを表現したかったのかも。そういう時代だったのかもなぁ。2012/03/27
あつひめ
37
<天北原野>神様の悪戯では済まされないような運命。好きあったものが引き裂かれチロチロ燻る想いを胸の奥にしまって生きている。なぜそこまで我慢するの?と問いかけたくなる。それがあの時代の「普通」なのだろうか?一昔前の昼ドラ・・・現代の韓ドラのようでついつい引き込まれてしまう自分がいる。北海道の大自然の営みの中で暮らすには、人はあまりにも無防備で生きているような気がした。厳しい自然の中で生きることが自分たちの背負う罪を罰してくれているように。失った時の重さがいつまでも二人の心の絆なのかもしれない・・・のかなぁ。2012/03/27
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後味が悪いけど、なぜか読んでしまう三浦綾子。2014/06/20