出版社内容情報
「一緒にお墓に入ろう」
そう誓って二人は結婚したはずなのに――?
「終活」をめぐって繰り広げられる、夫・妻・愛人の人間ドラマ!
内容説明
六十三歳の誕生日。銀行役員の大谷俊哉は、十年来の愛人・麗子の「お墓を買って、一緒に入ろうか」という言葉にうろたえていた。愛人とも妻とも、とうにマンネリ。かたや仕事でも、頭取就任は望み薄。そんな中、田舎の母の死でお墓の問題が急浮上。妻は夫と同じお墓には入りたくないと言い!?痛快終活小説!
著者等紹介
江上剛[エガミゴウ]
1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)に入行。人事部、広報部や各支店長を歴任。銀行業務の傍ら、2002年には『非情銀行』で作家デビュー。その後、2003年に銀行を辞め、執筆に専念。銀行出身の経験を活かしたリアルな企業小説が人気(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PEN-F
37
最近のお墓は狭いからなぁ😢 なにやらコインロッカーみたいなタイプもあるとかないとか😱 なんかもう、煮るなり焼くなり捨てるなり好きにしてくれよッ!∑(゚Д゚) でも捨てるときは海にして欲しい☺️ 命の源は海に始まり海に還る。もしくは宇宙に捨てるのもロマンだよね♬ 2022/09/02
うさうさ
18
大手銀行の執行役員にまでのぼり詰めた男の愛人問題でうんざり。話は転がって男の母親が死んだことでお墓の問題に突き当たる。この辺はまさに今の時代が抱える悩みだなとふむふむ。お墓のあれこれは勉強になったけど、ラスト以外は想像通りの展開かな。読みやすかったけど、何となく古っぽさを感じる。2021/04/02
ひろりん
12
63歳の銀行役員俊哉、妻からは一緒のお墓に入りたくないと言われ、愛人からは一緒にお墓に入ろうと言われ…。妻と愛人の他に仕事の話も絡んで、事態が思わぬ方向へ…。設定のわりにはドロドロした話ではなく、むしろ楽しく読めました。しかしお墓の問題って、自分の他に色々なしがらみが絡んできて難しいですね。本格的に終活を考える年齢ではありませんが、でも遠くない将来自分にも起きうる問題で、少し身につまされました。まぁ、それにしても俊哉の優柔不断ぶりは何でしょう?問題を先送りするのは、結局不幸を招きますね。2021/04/23
ヨミトロール
2
こういうタイトルが目に止まるっていうのが恐ろしい。お墓の問題ってこれからの時代どんどん深刻になるよね。それにしても銀行のお偉いさんなのにこのグズグズ感。まあその言い分も分かるけどね。いい思いも充分してきたじゃない。でもやっぱり寂しいなあ。2022/02/13
nama
2
なんとも悲哀だなぁ。 最後、物語の回収が慌ただしい気がしたが、仕方ないのか。 墓問題は、当世深刻だよな。2021/10/09