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地獄の楽しみ方

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  • サイズ B6判/ページ数 152p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065173848
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「今の十代の皆さんは、私が十代だった頃に比べても、はるかに優秀です。
しかし、大人になった皆さんを待ち受けているのは地獄のような現実です。それはいつの時代も変わりありません。
地獄を楽しむためのヒントを、もう地獄に堕ちている先輩が、少しだけお教えします」(京極夏彦)

人類最大の発明、「言葉」。
言葉なくして社会は成り立ちません。
でも「あなたの世界」は、言葉ひとつで変わってしまいます。
SNS炎上、対人トラブル――すべては「言葉」の行き違い。
語彙を増やして使いこなすわざを身につければ、平和で楽しい人生を送ることができます。

言葉の罠にはまらないために。
言葉の達人・京極夏彦さんが「語彙と思考」の関係をレクチャーします。

大人前夜のきみたちへ。学校では教えてくれない本物の知恵を伝える白熱授業。
「17歳の特別教室」シリーズ第5弾。

内容説明

SNS炎上、対人トラブル―すべては「言葉」の行き違い。語彙を増やして使いこなすわざを身につければ、楽しい人生を送ることができます。地獄のようなこの世を生き抜くための「言葉」徹底講座。

目次

第1部 言葉の罠にはまらないために(言葉は人類最大の発明である;「過去」と「未来」は言葉で作られた;言葉はデジタル、だから不完全 ほか)
第2部 地獄を楽しむために(「ら抜き言葉」は間違いか;「正義」の対義語は「悪」?;「神」という言葉があらわすものは ほか)
京極さんとの言葉をめぐる一問一答(Qカオスとは、言葉で切り取らなくてはならないものですか?A切り取るのは、認識するための手段にすぎません。;Q「言霊」とはどういうものですか?A「呪う」ことも「祝う」こともできるものです。;Q「言葉は不幸である」と思われますか?A言葉は不幸でもあり、幸福でもあります。 ほか)

著者等紹介

京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年、北海道生まれ。小説家。’94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。’96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞受賞。この二作を含む「百鬼夜行シリーズ」で人気を博す。’97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、’04年『後巷説百物語』で直木賞、’11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、’16年遠野文化賞、’19年埼玉文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とん大西

133
面白い。いやぁ、趣がありました。京極さん、きわめて真摯に、かつドライに『言葉』という不確かなものを語ってくれました。冒頭、「言葉は人類最大の発明である」と銘打ってから、そもそも過去や未来は言葉があるからこそ作られた概念であるなんてくだりはちょいと目からウロコ。『愛』も『正義』も『勝負』も…世の『言葉』を因数分解していくとその危うさや滑稽さがあらためて浮きあがってくるようです。人に自分に、受け入れて考えて放って。そんな『言葉』が私たちの人生をつくってるんやなぁ…と。感性のツボを刺激されましたゎ。2021/10/09

さくりや

121
面白かった!中禅寺秋彦は京極先生をかなり投影したキャラクターなのね、同じようなことを百鬼夜行シリーズで言っていたわ。文学と関わっていると作品世界が全て、言葉が全てと思い込みがちだが切り取ったほんの小さな世界なんだよなあ。「読むことによって…それぞれの心の中にすばらしい物語を生み出せる、そうした作品であるならば、それは傑作なんです」「自分を嫌っているのも自分ですから、その場合は嫌っているほうの自分を大事にしましょう」不確かで欠損だらけの言葉だけれど、大切にしていきたいと思う。2020/01/07

ぶち

111
10代の方々に向けた特別教室で、京極さんが地獄の楽しみ方を教えてくれるのです。ここで言う地獄とは、この世の現実のことなんです。地獄のようなこの世を生き抜くための"言葉"の授業です。語彙を増やして使いこなすわざを身につければ、楽しい人生を送ることができると、言葉の達人の京極さんが教えてくれます。京極さんの授業は含蓄があって機知に富んでいて、聴講しているのが実に楽しいです。若い人向けの授業ですが、年齢を問わずに誰もがヒントを得られる内容です。京極小説のファンでなくても面白く読めると思います。2021/05/25

niisun

100
講談社の“17歳の特別教室シリーズ”の1つ。京極夏彦氏が15~19歳の若者50名を相手に言葉について語っています。「言葉はデジタルだから不完全」という話は至極納得。あとは、読書に関する考え方もいい!『「面白がらせてくれる」と思っちゃダメですね。読書は受動じゃなく、能動です。「面白がってやる」が正しいでしょう』とか、『本を読んで面白くないと思ったら、それはその本が悪いのではなく、その本を面白がることができない自分が悪いんだと思いましょう』とか。まあ、作家さんに言われると釈然としないところもありますが(笑)2022/11/22

ままこ

97
タイトルには地獄とあるがホラー系の話ではない。若者を対象に言葉の魔術師京極さんによる“言葉“に関する特別授業を元にして構成された本。京極節そのままなので読んでると自分も聴講生として参加している気分になる。〈日本語はフレキシブル〉〈言葉は欠損してる。人は言葉の欠けを勝手に埋める〉確かにそうかも。私も“言葉の罠”にはまらないように気をつけなくては。面白がれる本が増えるように言葉の感性を磨いていきたい。2021/07/11

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