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講談社文庫
大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062935166
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

死屍累々……江戸最凶の恐怖譚!そこは死の崖っぷち。江戸の民よ、わななけ、壊れろ。(講談社文庫オリジナル)死屍累々….…江戸最凶の恐怖譚登場! もうそこは死の崖っぷち。江戸の民よ、わななけ、そして壊れろ。”恐怖の申し子”の面目躍如たる、江戸を震わす狂気と譫妄の33連弾。

饅頭のようにブヨブヨと弛んだ肉で土の中から嗤う裸の巨女、味覚を失い踵の胼胝(たこ)から己が摩羅(まら)まで自らを喰い尽くす男、按摩が畳の隙間に隠した盗銭がもたらす阿鼻叫喚??幾百もの実話怪談を記したホラー界随一の奇才が、死の淵を覗いた江戸時代の人間の哀れと可笑しみを、生き証人かの如く書き表す異形奇譚集。

書き下ろしに加え『大江戸怪談草紙 井戸端婢子』 (竹書房文庫) 』の半分と「IN・POCKET」連載を加えた講談社文庫オリジナルです。

平山 夢明[ヒラヤマ ユメアキ]
著・文・その他

内容説明

饅頭のようにブヨブヨと弛んだ肉で土の中から嗤う裸の巨女、味覚を失い踵の胼胖から己が摩羅まで自らを喰い尽くす男、按摩が畳の隙間に隠した盗銭がもたらす阿鼻叫喚―幾百の実話快談を記したホラー界随一の奇才が、死の淵を覗いた江戸時代の人間の哀れと可笑しみを、生き証人かの如く書き表す異形奇譚集。

著者等紹介

平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
1961年神奈川県川崎市生まれ。学生時代はホラー映画の自主制作に没頭した。一方「デルモンテ平山」名義で雑誌「週刊プレイボーイ」でビデオ評論を手がける。1993年『新「超」怖い話』、1994年『異常快楽殺人』より本格的な執筆活動を開始。1996年『SINKER沈むもの』で小説家デビュー。2006年、短編「独白するユニバーサル横メルカトル」で日本推理作家協会賞短編部門、『DINER』で2010年日本冒険小説協会大賞、2011年大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

90
江戸の実話怪談というていのこの作品、表紙の異様な圧迫感とあいまって著者が著者だけにどす黒いものを想像して身構えていたが、献辞の“日向ちゃん(杉浦日向子)へ、そっちの暮らしはどうだい?”と、それに続く前口上から「おや何やら違うような…」と読み進んでいったら、やっぱり生臭くてどす黒かった(笑)。しかしお江戸を舞台にしているだけあって現代ものの白々しさとは無縁な、無残にもそれなりの粋を感じてしまうのは、今より人が人らしいせいか、善も悪も登場人物に人間臭い魅力が備わっているようだ。2016/11/17

NAO

71
大江戸怪談と銘打っているが、江戸時代の怪談を収録したのではなく創作のようだ。「人独楽」「盗人桃」といった恨みを呑んで死んだ者が敵役に害をなす話は、グロテスクでなかなか怖い。個人的には、「こづかい楠」と、異世界との交感が感じられる「しゃぼん」が好き。2018/08/11

HANA

61
江戸の怪談集。現在を舞台にした実話怪談と違って、因果がはっきりしている話が多い。それに文体からか江戸時代の随筆を現代語訳したような感じや、名人の語る落語を聞いてるような印象を受けた。なんだか著者の実話怪談みたいに凄惨な話は少ないのかな、やはり時代を意識しているのか、等と思いつつ読んでいたところで「肉豆腐」や「人独楽」……全然そんな事無かったです。とはいえ随筆にありそうな「耳閻魔」や「雪童」、「卵居士」といった何となく駘蕩とした話があるのも事実。著者の描く不思議な江戸にしばし時を忘れて浸ることが出来ました。2016/12/05

眠る山猫屋

48
過ぎたる謙遜も愉快な江戸怪談物。流石の平山夢明さんでした。宮部みゆきさんよりアグレッシブな分、切なさは控え目。普段の平山テイストは控え目ながら、残酷な場面はきっちり残酷に、ユーモラスな場面はユーモラスに。後半にいくに従って、怖さ・残酷さは加速します。因果応報な物語が多いですが、『肉豆腐』みたいな不意討ちも。面白かった~。2017/11/10

澤水月

47
巻頭「日向ちゃんへ、そっちの暮らしはどうだい?」前著と同じで涙。杉浦さんだけでなく今様の『耳嚢(みみぶくろ・江戸中~後期の説話を役人根岸鎮衛が私的記録)』がやりたかったのかと、本書の無惨グロ妖美の絢爛たる平山世界の江戸もの掌編の中、ふとオチなし奇・狐狸譚が混じり気づく。10年前『御伽婢子(ぼっこ)』からの挑戦だが当時は大ブレイク騒動で気づけず自分未熟で全実話怪談の元ネタ古典、耳嚢全部は未読だった。以前評判の髪賽銭ないが円熟した今筆で紡ぐ文含め新旧長短良い。黒髪怪談嬉しい!大震災後に書かれたのかと重いものも2016/11/17

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