出版社内容情報
死の床にあった宿敵老陳から藤之助は思いがけないことを託される。長崎へ向かう途上、野分に襲われ、僚船ストリーム号が消息を絶つ。サムライの心意気で新たな時代に漕ぎ出せ! 佐伯泰英の幕末冒険小説、第二十二巻。交易に一族の命運を託した座光寺藤之助。井伊直弼暗殺後の幕政の混乱が順調に進んできた東方交易の行く手に影を落とす。さらに、頼みの交易品を積んだレイナ一世号とストリーム号が野分に襲われる。波濤の先に、光明は見えるか?
佐伯 泰英[サエキ ヤスヒデ]
著・文・その他
内容説明
第三の帆船ベンガル号を購い、藤之助ら東方交易は順風に見えた。死の床の旧敵老陳に、長崎に遺した孫娘の行く末を託される。老陳の予言通り、突然の野分が東方交易の船団を襲った。そしてレイナ一世号の僚船ストリーム号は、消息を絶つ。仲間と貴重な積荷を失う危機に、どうする藤之助!?
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年福岡県生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、国際冒険小説執筆を経て、’99年から時代小説に転向(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
130
交代寄合伊那衆異聞「血脈」22巻。(あとがき)に次巻が最終巻との事、サムライ・トウノスケ、レイナ、を中心に、了悦、薫子、ドン・ミゲル、宿敵老陳の孫達等々、トウノスケに関わるそれぞれの人々がどうなるのか次巻が待たれる、寂しくもあり面白くもありの「血脈」でした。2015/03/29
KAZOO
126
いよいよ最後近くになってきて、死の床にある仇敵からたのみごとをされます。日本人と中国人の血を引く孫を探してもらいたいということです。その頼みを聞いてやり、自分の手元に引き取りということでこのシリーズの中ではあまり切った張ったがなく平穏な感じでした。2017/03/23
ichi
24
シリーズ第22巻。図書館の予約件数が多くBOOKOFFで購入。ついに藤之助、玲奈たちは帰国。幕府は藤之助らの船を乗っ取ろうとしたが何なりと拒否。次で最終巻。結末を読むのは寂しいけれど、『密命』シリーズとは違うハッピーエンドとなる予想!2015/10/18
ドナルド@灯れ松明の火
14
能勢とミゲルと一緒に上海に帰ってきたレイナ一世号とストリーム号2隻の船。新たにベンガル号も手に入れどうなって行くのか。上海では老陳の最後の願いを聞き入れた。長崎でも横浜でも先の見えない幕府からのちょっかいを受けるがどうさばいていくのか。と思いながら読み終えたらあとがきで次作で完結だそうだ。上手くたたんで欲しいものだ。2015/06/23
オレンジ。
10
皆さんがお書きになっているように次巻で完結するらしい。もう、そろそろかなと思っていたけど、いざとなると淋しい。磐音も酔いどれ小籐次も続編を書いてもらわないといけないし、佐伯先生もなかなかお忙しい。2015/06/02