出版社内容情報
個人全集の中から、安岡章太郎全集・吉行淳之介全集・庄野潤三全集を選び、その月報に寄せられた名文を全網羅する。
個人全集の中から、安岡章太郎全集・吉行淳之介全集・庄野潤三全集を選び、その月報に寄せられた名文を全網羅する。
内容説明
個人全集の月報は所有している者にしか読むことを許されなかった。しかしそこには、その友人や評論家などにより小説家の人生・文学観が色濃く語られている。安岡章太郎、吉行淳之介、庄野潤三。第三の新人と呼ばれながら、時代の先端を走った三人の全集を選び、一九七〇年代初頭の文学状況と空気感を、その貴重な名文の随筆集としても味わえる一冊。
目次
安岡章太郎全集月報(佐藤朔;芥川比呂志;安田武 ほか)
吉行淳之介全集月報(岡田弘;北杜夫;吉行淳之介 ほか)
庄野潤三全集月報(井伏鱒二;島尾敏雄;井上靖 ほか)
感想・レビュー
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はるたろうQQ
1
吉行淳之介、安岡章太郎、庄野潤三の3人は1970年代前半に全集が出版されその月報を纏めたもの。吉行は読んだことはないが、安岡には「流離譚」や「鏡川」等が、庄野には晩年の作品群があり、これら代表作に等しいものが含まれてないのに全集というのだろうか。ただ彼らの死後の今3人の全集が編まれるかは疑問ではある。私は庄野と安岡を愛読しているが、あと何十年かして残っているか。山田風太郎が綺麗さっぱりいなくなる人と残る人がいて、丹羽文雄、船橋聖一、石川達三のうち誰か一人は残ると思ったが無理そうだと言ったのが思い出される。2020/05/14
けけくち
0
昔は俗っぽくて敬遠してたけど、『第三の新人』世代の馴れ合いエッセイがもっと読みたくなってきたな。この辺の人脈をまとめた著作も、誰か書いてくれんかな。2013/06/05