講談社文庫<br> 漱石の妻

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講談社文庫
漱石の妻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 481p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062775687
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

文豪・夏目漱石の妻は本当に悪妻だったのか? 心に病を抱えた漱石との戦場のような夫婦生活が、妻・鏡子の視点から描かれる。妻・鏡子の目から描く、戦場そのものだった夫婦生活。
それでも別れなかった二人の心の機微。
文豪の妻はなぜ悪妻と呼ばれたのか

悪妻として知られる夏目漱石の妻・鏡子。潔癖症の漱石と、おおらかで大雑把な鏡子の夫婦生活は、船出から食い違い、英国留学を経て重度の神経症を患った漱石との暮らしは大波に揺れる。鏡子はなぜ悪妻と呼ばれたのか? 二人はどうして別れなかったのか? 余人には窺い知れない夫婦の絆を妻の視点で描く。

どれが自分たち夫婦の真実であったのだろうか。
自分にとっては真実であったとしても、金之助には果して真実であったかどうか。夫婦の真実など、この世には存在しないものなのかもしれない。夫婦とは何なのだろう。もっとも近くにいて、もっとも遠い存在なのか。――<本文より>

序章
一章 妻となりて
二章 英国は遠く
三章 かけちがひ
四章 「妻は?」
五章 別れ
終章
 あとがき


鳥越 碧[トリゴエ ミドリ]
著・文・その他

内容説明

悪妻として知られる夏目漱石の妻・鏡子。潔癖症の漱石と、おおらかで大雑把な鏡子の夫婦生活は、船出から食い違い、英国留学を経て重度の神経症を患った漱石との暮らしは大波に揺れる。鏡子はなぜ悪妻と呼ばれたのか?二人はどうして別れなかったのか?余人には窺い知れない夫婦の絆を妻の視点で描く。

著者等紹介

鳥越碧[トリゴエミドリ]
1944年福岡県北九州市生まれ。同志社女子大学英文科卒業。商社勤務ののち、’90年、尾形光琳の生涯を描いた『雁金屋草紙』で第1回時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

65
こちら漱石の妻鏡子目線で進む物語。漱石の妻が悪妻か否かは分からない。ただ漱石も気難しく凄まじい人だったやも知れないが、鏡子さんの気性も結構厳しい&激しい!結局は似たもの夫婦なんだという感想かなぁ!それに悪態ついても夫の事を思い、子だくさんで結構似合いのカップルだったのかも。。私がこの本を読んだのは筑摩の『夏目漱石集』を読む予習のため。この人の小説には己の私生活がベースとなっている作品が多い。小説とはいえ、漱石の生活がこの本を通してよく分かった。2017/03/18

fseigojp

28
『漱石の思い出』の予習用 花柳界が出てこないのが漱石文学の特徴だから読書推薦しやすいのだった 『道草』の妻のヒステリーは多分に漱石自身のことであった 兄嫁とせへの思慕を生涯貫いた夫に対し7人の子をなし一人を夭逝させたが他は立派に育てた妻 2017/02/27

どんちゃんママ

21
男尊女卑の風潮が強い時代であり、漱石が心の病(鬱病、躁鬱病、統合失調症 )だったのではないかと言われていることからして 鏡子に対する漱石の態度は仕方のないことだったのだろうか。そして、漱石の感じる孤独は彼の育ってきた環境故だったのだろうかと思いました。こんな漱石に仕えてきた鏡子さんが愚妻だと私は 思えませんでした。2015/10/10

フジコ

20
漱石夫婦の生涯を妻の目線で書かれた小説。漱石の周辺人物がよくわかり、それぞれの人間関係が興味深い。お嬢様育ちの鏡子が妻として、母親として成長していく過程には、女性特有の複雑な心理描写が細微に描かれていて、幾度もの苦労を乗り越えてく強さとその知恵、楽観的な物事の考え方、受け止め方に感銘を受ける。金之助の晩年、闘病生活を四面楚歌の中で戦い続けた鏡子。夫婦間でのことは夫婦にしかわからない。他人がどうこう言おうとも他人にはわからない。2016/08/13

しーふぉ

18
悪妻と巷で言われている漱石の妻との夫婦生活とはいかなるものだったのか?胃痛と幻聴などの神経症に悩まされ妻や子供にも手を上げる漱石、その一方友人や教え子に対しては親身で頼り甲斐あり慕われている。漱石の作品書かれた当時の状況など知れたのが貴重でした。2017/06/28

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