出版社内容情報
ふたりの運命を託した遠い日の約束が甦る。
かつて外資系証券会社の腕利きディーラーだった孝男は、元同僚だった冴子と10年ぶりに偶然再会した。遠い日のニューヨークでかわされた、いまだ実現していない約束。コインの裏表に託したふたりだけの運命が再び動き出した時、9・11、WTCへのテロが・・・。著者が新境地に挑んだ、せつない大人の恋の物語。
幸田 真音[コウダ マイン]
著・文・その他
内容説明
かつて外資系証券会社の腕利きディーラーだった孝男は、元同僚だった冴子と十年ぶりに偶然再会した。遠い日のニューヨークでかわされた、いまだ実現していない約束。コインの裏表に託したふたりだけの運命が再び動き出した時、9・11WTCへのテロが…。著者が新境地に挑んだ、せつない大人の恋の物語。
著者等紹介
幸田真音[コウダマイン]
1951年生まれ。米国系金融機関で債券ディーラーなどを経て、95年作家に。雑誌・新聞での執筆活動だけでなく、テレビのコメンテーターやラジオのパーソナリティーとしても活躍。また、政府税制調査会、財務省財政制度等審議会などの委員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
29
9.11を話題に取り入れたラブストーリー。初読み作家であったが経済ものを書かれていたのは知っている。これは路線が異なるせいか、首を傾けたくなるような展開であり、突っ込みどころがいくつもあった。大事件だったので何かを描きたいとは感じさせるが、未完遂に終わっていると思う。2017/07/27
のびすけ
20
世界貿易センタービルで起きたテロ事件「9・11」に巻き込まれ、その後消息不明となった冴子を巡る恋の物語。同時多発テロが起きたのは2001年。当時、ニュース映像を見たときの衝撃を思い出した。もう20年近く前の出来事であることに驚く。2020/10/01
tolucky1962
17
eの悲劇に登場した篠山と藤木。有能ディーラー篠山は証券会社をやめ家族も失い疲れ果て、今は派遣ガードマン。篠山が50才を過ぎ、かつての同僚冴子とせつない大人の恋に。そこに9.11。多くを失った篠山、会いたい人に会えず思いが先走る。時間のある若い藤木の恋とのコントラスト。大金を動かす彼らが賭ける判断への恐れをコイントスが象徴する。9.11ショックで作品を創った人は多いが、WTCはディーラーだった著者にとって記憶の詰まった塔。ラストシーンは不思議に思ったが、付録「文庫化によせて」で著者の思いが理解できた。2017/05/13
miyatatsu
8
期待しすぎていたのか、全然面白くなかったです。普通の小説でした。なにも感動することもなく、淡々と最後まで読んでしまいました。他の著作に期待します。2018/11/14
ゆい
7
9.11がテーマになっている本を読んだのは初めてでした。その当時まだ小学生だったのでほとんど覚えていないのですが、どんな事件でも災害でも、残された者は悲しい、切ない。神がいかに残酷か分かるかという問答は胸に来ました。ストーリーは少し無理があるような、ファンタジー風味もあったけれどそうでもないと書けないし読めないだろうなと思いました。何でも過去の事件に本を通して触れていくことは大切だなあと学びました。2014/09/21