講談社文庫<br> ひどい感じ―父・井上光晴

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講談社文庫
ひどい感じ―父・井上光晴

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  • サイズ 文庫判/ページ数 205p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062752022
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

内容説明

没後十数年たっても愛され続ける作家・井上光晴。その生涯は多くの謎に包まれていた。旅順生まれ、炭鉱での労働経験、それらはすべて嘘だった。何事もドラマチックに仕立てなければならない、「全身小説家」井上光晴の素顔とは?そして、ガン闘病の真実。小説家・井上荒野が父の魅力のすべてを書きあげる。

著者等紹介

井上荒野[イノウエアレノ]
1961年、東京都生まれ。成蹊大学文学部卒。’89年、「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆっ

7
井上光晴さんという小説家はこの本で初めて知った。ウィキで確認したけど、知ってる作品は1つもなかった。荒野さんの原点がお父さんにあるのなら、1冊手にとってもいいかなと思った。井上荒野さんの本を1冊でも読み終えてから、この本を読むと面白いはず。2014/09/18

K K

6
よかった。大好きな井上荒野が書いたお父様に関するノンフィクション。私なんかは父と相性が悪いから羨ましい限りですが、井上荒野さんの旦那様はよほど器が大きいと見た。私が男性なら、こんなファザコンは選ばない(笑)今生きていたら、ゲスになりかねない、堂々と不倫しバーに泊まったとのたまうお父様。自分を捨てたお母さんに宛てた手紙が泣ける。妻には母親のような人を求めていたのであろう。破天荒で無茶苦茶な父。しかし憎めない。ヤドカリの話は衝撃。最後まで手を焼かせたチチ。しかし最期は泣ける。この父ありて、荒野あり。2017/03/26

きよこ

3
井上光晴氏の小説は、読んだことがない。 小説家の人は、こういう「ただ者じゃない」人が多い気がするが。 それにしても、年譜が嘘だらけだの、毎週、泊まりでおでかけだの、奔放でパワフルな人で、ちょっと笑った。 「おもしろかったしね」って言うお母さんもスゴイ。 父と娘の距離感が、独特にステキだったし、思い返した父を描く井上荒野の視線も好きだった。2009/07/29

あいくん

3
☆☆☆☆井上荒野さんは東京生まれ東京育ちなのですが、故郷はと聞かれると佐世保ですと答えてしまうそうです。 母親の実家は佐世保のアーケード街にあるそうです。 たびたび佐世保に出かけ、佐世保からの取り寄せ品に囲まれて成長したということです。 1993年、父の死の翌年、荒野さんは母親と崎戸島を訪ねます。 この島は後に「切羽へ」の舞台になります。 2010/07/07

銀木犀

2
実は著者の作品はひとつしか知らず、井上光晴に至っては全く読んだことがないが、なんとなく読んでみた。前半は苦痛だったが、おしまいのあたりは面白く読めた。妻の献身によって成り立つ作家というあたりに時代を感じる。2世女流作家は「父の娘」が多いと良く聞くけど、なんかわかるなあ。違う人もいるけど、この作者はまさにそんな感じに思えた。2010/05/25

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