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Mystery land
野球の国のアリス

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  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062705844
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

野球が大好きな少女アリス。彼女は、ただ野球を見て応援するだけではなく、少年野球チーム「ジャガーズ」の頼れるピッチャー、つまりエースだった。桜の花が満開となったある日のこと。半年前、野球の物語を書くために「ジャガーズ」を取材しに来た小説家が、アリスに偶然再会する。アリスは小学校卒業と同時に野球をやめてしまったようだ。しかしアリスは、顔を輝かせながら、不思議な話を語りはじめた。「作日までわたし、おかしなところで投げていたんですよ。」…。

著者等紹介

北村薫[キタムラカオル]
1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。在学中はワセダミステリクラブに在籍。卒業後は母校埼玉県立春日部高校にて国語教師をしながら、1989年、覆面作家として『空飛ぶ馬』でデビュー。1991年に『夜の蝉』で、第四四回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞。1993年から執筆に専念。2006年に『ニッポン硬貨の謎』で、第六回本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞。現・本格ミステリ作家クラブ会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

92
「大変だ大変だ」と叫びながら走っていく宇佐木(うさぎ)さんについていって、鏡の国にやってきた野球少女アリス。そこではとても残酷なルールで少年野球が行われていました。全国制覇を目指して戦うチームがある一方で、負けたチームは日本最弱を競う〈裏選手権〉に出場し、さらしものにならなくてはなりません。馬鹿げたルールに異議を唱えたい宇佐木さんに賛同したアリスは、チャンピオンチームとの練習試合に挑むのです。『不思議の国のアリス』の世界観を絶妙に織り混ぜながら描かれる少女の物語。2015/04/18

chiru

81
ミステリーランドの本。 アリスのモチーフを野球にスライドしたパラレルストーリー。 本編の物語より作者の『はじめに』のほうが好き。「言葉は、百円玉が百円であるように、決まった値打ちを持たない」とか「わかりやすくして手渡されるより《わからない》という宝物をたくさんかかえることが、いいこと」など、子供に伝える文章がとても率直で、作者の思いがストレートに伝わってきて心が暖かくなりました。 いままであまり読まなかった北村薫さんですが、エッセイがあったら読みたいな。 ★3 2018/11/14

Aya Murakami

81
図書館本。 謎の鏡を通り抜けることによって左右逆になっている世界(たぶんパラレルワールドの1つだろうな)に迷い込んだ野球少女アリス。元ネタはもちろん不思議の国のアリスです。 左右逆の世界ではこれまた謎のルールの野球試合が行われていて、なおかつ人気が高いのだとか…。最弱を決める試合…。読みながら自分が学校に通っていた時に悪名をはせていたゆとり教育を思い起こしました。2018/08/02

へくとぱすかる

70
鏡の向こうの世界は……だった。というパターンはおなじみかもしれない。野球の場合どうなのか、と思ったら、思った通りだった。中学野球(正確には入学前だけど)を舞台に、アリスが活躍する話、と思ったら、最初に大コケ。どうやってその分を取り返すんだろうと、やきもきしながら読んでいったが、最後は……ですね。北村さんの小説は本格的な謎を解くというより、日常のちょっとした場面に隠れているものを明らかにしていくことが多いので、こういうファンタジー性にあふれた話は珍しい。アリスつながりの物語の新しい収穫だと思う。2015/01/09

ダイ@2019.11.2~一時休止

70
ミステリーっぽくないが野球小説としては楽しめる。最初の試合の結末に何故と思ったが次の試合の伏線だったようで終わり方がイイ。2014/07/13

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