内容説明
甲斐の山奥に住み、父の手で鍛えられた若き勘五郎。ある日、父が惨殺された。なぜ?下手人は?左手首はないが魔剣をふるう大河原源三郎と見定め、敵討ちに江戸へ旅立つ。途中で松江藩の駻馬・夕立を鎮め、“夕立勘五郎”の勇名をはせる。藩主の厚情を得て、剣鬼を追い松江へ。胸のすく爽快な活劇を描く時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
7
甲州の山奥で育った勘五郎の父が剣鬼・大河原源三郎に殺される。父の仇を討つべく男を追って江戸に向かった勘五郎は、やがて松江藩と幕府の騒動に巻き込まれていく。岩魚を狙ってきた鳥を手づかみで捕らえたり狼を手なずけたりという野生児勘五郎の異能ぶりや世間知らずの純朴ぶり、それに剣劇やお家騒動など、時代小説直球勝負の痛快さを堪能しました。2019/04/07
rakim
2
宮本さんらしく、若い主人公の爽やかで痛快なこと!とはいえ他作品より少し読みにくいテンポ。敵役、大河原源三郎の背景の哀しさが垣間見えます。2011/06/19
Steppenwolf
1
Eいっとき著者宮本昌孝の本を読みまくった。本書の出来栄えも素晴らしく最高評価をしていた。にもかかわらず登録漏れしていた。
tomo
1
☆☆☆2010/01/01
Zhao
1
夕立勘五郎って講談のキャラらしいけど、当たり前だがそんなことは知らない。面白かったけど、わくわくするほどでもなかったかもしれないな。ただ主人公の明るさや取り巻く人々を巻き込んでいくさまはなかなか清々しい。2013/03/19