講談社文庫<br> 乙女ちゃん―愛と幻想の小さな物語

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講談社文庫
乙女ちゃん―愛と幻想の小さな物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 267p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062645317
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

愛は女と男を鯨にかえた(「鯨」)。青いハンドバックは海だった(「早く捨てよう」)。内気なみどりさんがクッション抱いて空を泳ぐ(「金魚」)。現実が溶け出して、イメージを創り、心にしみこんでくる不思議な世界。愛や夢、永遠をつかまえたいあなたへ。元気でかわいいイラストを加えて贈る、29のファンタジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

114
絵本作家佐野洋子の面目躍如といった短編が並んでいる一冊。単純なリアリズムのお話はゼロで、哲学を勉強している犀が出てきたり、男女が鯨になったり、ハンドバックの中から海が出てきたりする。私のベストは「汽車」。夜に汽車で旅をする時のあの独特の雰囲気を見事に表現した物語で、切なさと郷愁が混じりあって、向こう側の世界に一瞬の間読者を連れて行ってくれる。最後の「下駄」も忘れがたい作品で、物語の最後でぬっと顔を出すあの世の描写に異様な迫力を感じた。2015/09/27

ヒラP@ehon.gohon

13
何とも不思議な作品集でした。2021/05/06

Kazuyo

1
[再読]佐野さんと言えば絵本「100万回生きたねこ」だけど、これは表題作を含む29篇の短編集。言葉の選び方が独特で、どこへ行くかわからない感じが、詩とか舞台のセリフみたいで心地いい。ラストシーンが印象的な「きつね」、不思議なハンドバック「早く捨てよう」辺りが好み。時に女性特有なブラック描写も多いけど、文庫本あとがきで「面白いんだか面白くないんだか、自分では全然わかんない。」って言っちゃうような率直さも私は好きだな。2013/09/21

ひさこ

0
5442022/02/04

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