講談社文庫<br> 高杉晋作〈下〉

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講談社文庫
高杉晋作〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 283p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062635967
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「志士は頸首所を分つ事を恐れず、溝壑に填まり長く終に反ることを得ず」―。松陰の言う死をむかえた高杉晋作。行年二十七年と八カ月。その若すぎた死にはあらゆる伝説が生み出される。時代を読む確かな眼、破天荒な実行力、そして客気。世界は晋作のような英雄の出現を待っていたのだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

66
高杉晋作は長州藩の幕末の姿勢を大きく転換させ、倒幕に向けて邁進させた。革命家であった彼の真骨頂は、まさにそこにあった。幕府が倒れるのは、もう目に見えている。その立役者は、何度も脱藩を決意しながら、それでも心情的にはどこまでも忠誠を誓った長州藩。高杉晋作はその絶頂の時期に不治の病を得て30に手が届かないまま亡くなっているが、彼が描いた革命がまさに成就しようとするそのときに亡くなったというのは、本人にしてみれば、なんとも悔しいことだったに違いない。2020/09/20

harass

65
近年書かれたせいもあって、定説になっている逸話の実際はどうだったのかが解説がある。個人的に歴史ものはほとんど読んでなかったせいもあるが、別の作家による同じ人物の話を読むことについて、いろいろ考えてしまった。また内容としては、革命、価値観の大転換を行う人物とはなにかと。長年維持し続けてきた価値をひっくり返そうとすることの難しさにいろいろ思いを馳せる。また、司馬のときもそうだったが、薩摩藩西郷の徹底的な野望と謀略に興味をもった。なかなか楽しめた読書だった。司馬より好ましい。何より上下巻なのがいい。2017/09/22

ロッキー

22
冒頭から馬関戦争の交渉で「魔王」が本領発揮をして一気におもしろくなる。そして耐え忍ぶ時期が続きチャンスを逃さず藩内革命へと展開。高杉晋作は著者も書いているけど長州藩のみの活躍で明治維新には直接結び付かないと思っていたけど、それは大きな間違いだった。目まぐるしく混沌としている時勢の中、火薬庫と化している長州藩の中で冷静な判断力を持ち、かつ迅速に事を成す実行力はこの男にしか出来ない芸当で、奇兵隊を説得し道を切り開いた瞬間は正に、その時歴史が動いた!鳥肌ものだった。とても素晴らしい本。長州巡りしたくなりました。2011/06/04

り こ む ん

15
歴史はおもしろい。彼らが切り開いた時代を今、自分が生きている不思議。破天荒な人生にもみえる高杉晋作は、生涯長州を背負い続け、忠義を果たした人物。とある作家さんが、「必要とされる時に、何故か時代は天才を出現させる」と、言っていたけど、この時代には沢山の天才を必要とし、その命を吸いとって成り立った時代だろう。世に棲む日日とは、ちょっと解釈が違い、この作品の高杉晋作は、よりリアルな人物像だった気がした。作家により、違いがでてくるから歴史はおもしろい。2013/11/09

紫陽花

2
高杉晋作、もっと評価されるべきです。2017/02/23

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