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講談社文庫
芭蕉魔星陣

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  • サイズ 文庫判/ページ数 385p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062630030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

明とミユキは大学生。何の因果か心中をしかけたが、意識を失っただけで気づいてみると、江戸・綱吉の治世にタイムスリップ。その時代、悪の権化怨魔皇帝が甦り、国土を地獄にしようとしていた。二人はそこで俳句を趣味にする忍者に出会う。松尾芭蕉その人であった。三人は力を合わせ怨魔皇帝に立ち向かう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

35
★★★★伝奇ミステリー。若い男女が江戸 天和期に飛ばされ、芭蕉に助けられるところから始まる。この時代は有名な元禄時代の黎明期で、徳川綱吉がまだ善政を行っていた時代であり、凶星ハレー彗星到来の年。怨霊 怨魔大王が復活し日本に大厄災を起こすべく綱吉に乗り移ってとなるのだが、この男女+芭蕉が、超能力のスター安倍晴明、空海、役行者を復活させるべく、場所を時代を巡りるという内容。歴史トピックスと物語の融合が秀逸で、何故かリアルである点。怨魔大王の正体に少々不満は残るものの、相対的に見て秀作といえよう。2016/12/04

TheWho

14
「逆説の日本史」で異彩を誇る著者が描く、SF伝奇歴史物語。秀吉の朝鮮出兵で恨みを持つ李氏朝鮮の面々が、壬申の乱で忙殺された有間皇子の怨霊を徳川綱吉に憑依させ日本を荒廃させると云う陰謀に、タイムスリップしてきた心中未遂の大学生のカップルと、水戸光圀の命を受けた隠密松尾芭蕉が阻止するべく、空海、役行者、安倍晴明の三霊人を解き放ち怨霊を封じ込める奇想天外な物語。随所に元禄時代の史実と絡み摩訶不思議な歴史の顛末を描写している。荒唐無稽な物語だが、著者独説の日本史における怨霊信仰を核とする面白い一冊です。2016/06/02

金森まりあ

1
タイムスリップした大学生と忍者の松尾芭蕉が悪の権化怨魔皇帝と戦うRPG。怨魔皇帝こと徳川綱吉が国土を焦土にするためにしたのが生類憐みの令くらいで笑ってしまった。あとペース配分が明らかにおかしくて、聖人の封印を解くパートが360ページくらいで、ラスボスが10ページくらいの高速で倒されたのがグルーヴあってよかった。2018/03/18

てっしー

1
なんだこりゃw心中に失敗(?)した若者が江戸時代にタイムスリップし、芭蕉・水戸光圀とチームを組み、安倍晴明・役小角・空海らの霊力の助けを借り、徳川綱吉に憑依した怨魔皇帝をやっつけるという、こうして書いていても思わず笑ってしまうお話。でもどうせ無茶苦茶書くなら、とことん描き込んでほしかったな。特に三大霊力者(晴明小角空海)の役割は結界破りだけで記号同然の扱いだし、戦闘シーンはちょっとあっけなさ過ぎる。そもそも若者たちの心中の動機とその後の行動があまりに不自然だし。突っ込み所満載だけど、実は意外と楽しめたw2012/10/31

鮎川まどか@AnxAn

1
半村良ばりのタイムスリップ伝奇小説。 まったくの虚構ながらも史実は史実としてきちんと押さえる所に井沢らしさを感じる。 奥州紀行と忠臣蔵という大イベントが落ちているのは残念だが、その他にもイベントが満載で驚く。 早回し映像の感もあるが、この作品は元禄文化周辺の記憶定着に役立ちそう。 異色作。2011/09/30

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