講談社選書メチエ
奈良貴族の時代史―長屋王家木簡と北宮王家

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062584449
  • NDC分類 210.35
  • Cコード C0321

内容説明

天武天皇の孫、壬申の乱の功労者高市皇子の子としての出自を誇り、左大臣として政権の中枢にあった長屋王。平城京発掘によりその邸宅跡から出土した膨大な木簡群をもとに、藤原氏との政争に敗れながらも平安時代までしぶとく生き残った長屋王家=北宮王家の日常生活を解明する。

目次

第1章 奈良時代史の舞台平城京(平城遷都;平城京の発掘と長屋王邸宅の発見)
第2章 北宮王家のなりたち(律令体制の成立;長屋王家木簡の謎;北宮王家の「発見」)
第3章 藤原氏の展開(律令貴族藤原氏の成立;藤原氏と家政組織の継承;女性の力;聖武天皇とその皇統)
第4章 北宮王家の試練(長屋王の変;北宮王家の家政運営;北宮王家の経済基盤;下級官人のくらしと比較)
第5章 北宮王家の行方(藤原四子とその後の北宮王家;橘奈良麻呂の乱と王族;女性王族のくらし;弥徳天皇と不破内親王;地方豪族と王臣家)

著者等紹介

森公章[モリキミユキ]
1958年生まれ。東京大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程単位取得退学。現在、東洋大学文学部教授。専門は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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sfこと古谷俊一

3
長屋王宅木簡をネタに家政のしくみを探りつつ、奈良前期から平安時代までの高市皇子の一族の政治的位置づけについてあれこれと。律令制度らしく逐一伝票が回る家政は、やはり貴族の家とは企業のようなもんだよなあとの認識を再確認させるものでした。2009/07/21

眉毛ごもら

1
長屋王家木簡のお話から高市皇子からの長屋王家の家政機関についてのお話等。血筋からくる富裕と地位とで狙われたのも納得ではあるが切ない。なんだかんだで後世に血筋を残して繁栄してるのでやはり長屋王好きだなぁ。いつか行きたい元イトーヨーカドー跡。2019/04/23

akuragitatata

0
長屋王からみた古代史。北宮王家という言い方があること、知らなかった。木簡史料がたくさんでてきて楽しい。奈良時代の歴史に詳しくないので、難しかった。2017/06/04

パパ

0
壬申の乱に功のあった高市皇子を祖とする北宮王家の家政のあり方を長屋王木簡から再現している。家政機関は経済力の源であり、経済力を背景にした政治権力の伸展は、藤原家の見本ともなった。藤原家に偏った奈良時代の歴史観は後世の繁栄を知る人間が作ったものであり、この時代の皇親の力はかなり大きかったことを再認識した。県犬養橘三千代は何者なんだろう?2013/08/20

fuchsia

0
奈良時代というのは文明開化華やかな側面もあるのだなあという感想。2012/05/03

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