再起動

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再起動

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  • サイズ B6判/ページ数 162p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062204644
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

僕は親友と宗教法人を起業した。修行をつめば人格を再起動できる、そんな教義の教団は順調に発展、しかし思いがけない展開に…。僕は、大学時代からの親友と教団を作り、起業した。その名も「リブート(再起動)教」。
人格をパソコンのソフトに見立て、「修行を積めば、不要な機能をオフにして再起動できる」そんなもっともらしい教義だった。
順調に入団希望者は集まり、教団は発展。しかし思いがけない展開に…。
群像新人賞作家による、どこか怖ろしくも切ない、一気読みの中編「再起動」。 
他に、自作の相撲ゲームを究めようとする男と、彼のつくった架空の力士「高田山」を通して「神」を描く、ユーモラスな短編「高田山は、勝った」を収録。

再起動
高田山は、勝った


岡本 学[オカモト マナブ]
著・文・その他

内容説明

僕は大学時代からの親友と教団を始めた。PCのセーフモードに着想を得た、その名も「リブート教」。「修行を積めば、人格を再起動して生きづらさから楽になれる」という教義に、順調に信者は集まるが…。(「再起動」)。相撲ゲームのプログラムに反して、連勝を続ける小兵力士「高田山」。彼を通して「神」をユーモラスに描く。(「高田山は、勝った」)

著者等紹介

岡本学[オカモトマナブ]
1972年、東京都生まれ。早稲田大学大学院国際情報通信研究科博士課程修了。博士(国際情報通信学)。会社勤務を経て、神奈川工科大学情報学部准教授。『架空列車』(講談社)で第55回(2012年)群像新人文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひめ

37
再起動という発想は面白いけど・・・。クォーターとの関係やパープルは何をしようとしたんだろう。よくわかってない。ということで、なんとなく読んだけど、共感できなかったのかもね。否、私の理解力のなさかな。2017/04/14

R

29
興味深い小説でした。物語よりも、そこに描かれた設定に引き込まれて、実にありそうな「宗教」が創られる様が面白かった。自分でも思いあたるというか、そういうことにすがりたくなるような気持ちがわかるようで、なかなか危険で魅惑的な教えだと感心してしまった。もう一本の短編も似たような扱いで、神と情報システムの組み合わせが面白く、実に狭い世界観だけども、とても楽しそうな感じがシンパシーというか、気持ちがわかるようでありました。箱庭的で、物語よりも、この設定を楽しむものだと感じました。2018/05/01

mayu

23
初読み作家さん。中編の表題作と短編「高田山は、勝った」の二作品。どちらも自分の手で創造した小さな世界が自分の計り知れない所で暴走を始める。そして自分が創造の神だと思っていた世界が大きな世界の一部だった事を思い知らされる。表題作は若い実業家が想像と思いつきで作り上げた新興宗教「リブート教」の話。人間の中の不要だと感じている自尊心、不安、妬み、あらゆる機能を排除して再起動すれば良いという思想と不思議な世界観が怖い。怖いのに読んでしまう。再起動に執着して変化していく信者達が怖かった。極端になった人間は怖い。2022/12/06

Akirajimusyo

13
新聞の書評がきっかけで読んでみました。面白かったです。が、どこか物足りなさが、、もっと極端でもよかったんじゃと思ってしまいました。2017/05/29

torami

11
中編1本と短編1本。 両作とも、システムが創造者の意図を超えていく過程が描かれている。 無駄のない文章と構成で一気に破局へ向かう物語に引き込まれた。 大小や巧拙の差こそあれ、どんなシステムも人間の想像から生まれる。 それは言語を介して拡大し、言語の曖昧さを以って形を変えていく。 人間社会で今も昔も繰り返されてきたシステムの暴走を、筆者は優れた寓話によって表現している。2018/02/17

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