45°

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062182249
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

謎が響きあう九つの物語。日常の風景に潜む不条理を描き、著者の新境地を示すスタイリッシュでミステリアスな最新連作短篇集。

ビルから転落し、一時記憶喪失となった経験を持つ男。自らの事故の理由を知るため、その目撃者を捜し出したが……。謎が響きあう九つの物語。日常の風景に潜む不条理を描き、著者の新境地を示すスタイリッシュでミステリアスな最新連作短篇集。

【著者紹介】
長野まゆみ(ながの・まゆみ)
東京都生まれ。88年、『少年アリス』で文藝賞受賞。おもな著書に『テレビジョン・シティ』『新世界』『ぼくはこうして大人になる』『カルトローレ』『レモンタルト』『白いひつじ』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』などがある。

内容説明

おもしろい話ほど、不思議。謎が響き合う9つの物語。

目次

11:55
45°


±
W.C.
2°
×
P.

著者等紹介

長野まゆみ[ナガノマユミ]
東京都生まれ。1988年、「少年アリス」で文藝賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

84
長野まゆみさんの作品は色々読んできましたが、今まで読んできた作品とはテイストが違いました。現実的な色合いが強い短編集です。日常の中に潜む不条理をミステリアスに描いていて面白かったです。当たり前の景色が突然夢のように歪んだりして不安感を感じますが、そこに惹かれます。作風は異なりますが、根底にある雰囲気は長野まゆみだなと思いました。透明感のある初期の作品も好きですが、新たな世界を開いたこのような作品もいいですね。2015/09/06

青蓮

81
久しぶりの長野作品です。9作品納めた短編集。作品につけられたタイトルが風変わりでスタイリッシュ。ここで描かれている日常はどこか捻れていて、読み手に不安感を与える。繰り返し作品に登場するモチーフにより、連作小説かと思えば、実はそうでなかったりして読者を煙に巻く。(これは単に私の読み方が悪いせいかも知れないけど)現代が舞台であっても手が届きそうで届かない雰囲気は健在。以前は初期の作品が熱烈に好きだったけれど、本作読んで今の作風も悪くないなぁと思えました。2015/01/17

だまだまこ

63
45°、それはアドバルーンの下ろす基準の角度らしい。アドバルーンの監視員だった男と、その向かいのビルで落ちて記憶を失った者、そしてその2人の気になる会話をカフェで背中越しに聴く者…の表題作他、ちょっと変わった話ばかり。タイトルも不思議。表紙のルビンの壺のように、読み終えると見え方が変わる物語だったが、驚くというよりはなんだか、ぽかんと置いてけぼりをくらった感じが。あっさり読みすぎて、読みきれなかったのかな…。 2019/08/31

モモ

59
読んで少しゾッとする感じがずっと続く。3階の窓から転落して記憶を失った男性。記憶を取り戻したいものの、ようやく分かった真実は残酷でひどいものだった。男性が落ちたのはビルの日よけの上ではなかったのだ。題名が「/Y ● +- 2°」など変わっている。それらの話が気が付くと、どこかで繋がり、ぐるりと回って最初に戻る感じ。この本自体が幻のような不思議な読後感の一冊だった。2021/05/01

藤月はな(灯れ松明の火)

54
「ルビンの壺」を象りながらも色の対比である形が隠れてしまっている表紙、栞、本体共に今年のベストに入れたい位に素敵。表題作は「浅茅の宿」の静けさと「吉備津の釜」の怖さが融合したようなラストにゾクリ。「11:55」は隠れ蓑を着た悪意に対する更なる反撃としての小説の引き渡しが暗示されているのか?「/Y」は「大人で忘れたいこともあるから・・・いいよね」みたいな感じに嫌悪します。「●」は埋めたものがゴーリーの「華々しき鼻血」でのPめいていて不気味。「×」は・・・あることを示すためによく使われているそっちを連想(汗)2013/07/06

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