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出版社内容情報
60年以上続いた稀有な繁栄と平和。その光と影を知ることはわれわれの義務である! 戦後日本の奇跡的な体験を徒花としないために■本文より
過去のなかには失敗したことも成功したことも含めて、さまざまな人類の叡知、知恵があると思うんです。それを読み取って自分のものにする。そのときになにを大事にするかといったら、“誰がなにを言ったか”よりも、“どんな事実があったか”です。(澤地久枝)
わたくしたちはひとつの国の歴史だけではなく、また隣国の歴史はもちろんのこと、遠いヨーロッパで起きた、その歴史をもしっかりと学びながら、いまのこのキナ臭い状態にたいして、なにが未発の可能性としてありうるのかを真剣に考えなければなりません。(姜尚中)
私たちは前の時代の歴史の声に耳を澄ますと同時に、後の世に向けて歴史の声をつぶやきつづけなければいけない。そのために私たちは、日常のなかでつねに意識的であることが大事ではないか。(保阪正康)
保阪 正康[ホサカ マサヤス]
著・文・その他
澤地 久枝[サワチ ヒサエ]
著・文・その他
姜 尚中[カン サンジュン]
著・文・その他
内容説明
北海道新聞では保阪正康さんの監修のもと、「“道新フォーラム”現代への視点―歴史から学び、伝えるもの」という企画を2009年から継続しています。これまでに半藤一利、立花隆、澤地久枝、姜尚中、香山リカなど各氏が講演し、聴衆と活発な討論を重ねてきました。本書はその活字化の第2弾として2010年のフォーラムをお届けするものです。
目次
未来は過去のなかにある(北朝鮮による韓国砲撃;仮想敵 ほか)
韓国併合で日本は何を失ったか(トルストイ没後百周年;非戦論と徴兵忌避 ほか)
歴史の声について(ありえたかもしれない事柄への想像力;歴史とはけっして勝者だけのものではない ほか)
「戦後」と「われわれ」の歴史(「あの激しい連鎖」;人びとが生きた軌跡のあつまり ほか)
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒業。ノンフィクション作家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。昭和史の実証的研究を志し、延べ4000人もの関係者たちに取材してその肉声を記録してきた。個人誌『昭和史講座』を中心とする一連の研究で、第52回菊池寛賞を受賞
澤地久枝[サワチヒサエ]
1930年、東京生まれ。幼少期を旧満洲(現中国東北地方)で過ごし、そこで敗戦を迎える。中央公論社で働きながら早稲田大学を卒業。1972年に発表した『妻たちの二・二六事件』(中公文庫)でデビューし、本格的な執筆活動に入る。『火はわが胸中にあり―忘れられた近衛兵士の叛乱竹橋事件』で第5回日本ノンフィクション賞、『記録ミッドウェー海戦』(文藝春秋)で第34回菊池寛賞を受賞
姜尚中[カンサンジュン]
1950年、熊本市生まれ。早郁田大学大学院政治学研究科博士課程修了。旧西ドイツ、エアランゲン大学に留学の後、国際基督教大学助教授・準教授などを経て、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授。東京大学現代韓国研究センター長。専攻は政治学、政治思想史。テレビ・新聞・雑誌などで幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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