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破戒者たち―小説・新銀行崩壊

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  • サイズ A5判/ページ数 408p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062175548
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「日本の中小企業を救う」という大義名分を掲げた新銀行は、なぜ迷走し、破綻に至ったのか。経済小説の第一人者がその罪と罰を描く!

今世紀初頭に叫ばれた構造改革・金融再生のかけ声。その波に乗り、“ミドルリスク・ミドルリターン”という理念を持つ新しい銀行として船出した新日産興銀行。貸し渋りや貸し剥がしに苦しむ中小企業の救世主として期待されながら、設立当初から低空飛行を続け、開業からわずか6年で破綻した。金融界の改革者と謳われた経営トップによる銀行の私物化。許されざる者どもの罪業を、迫真の筆致で描き切る。

【著者紹介】
1939年東京生まれ。化学業界専門紙の記者、編集長を経て、1975年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされたリアリティに富む経済小説を次々に発表。企業組織の不条理と戦うミドルの姿を描いた作品は、日本中のビジネスマンより絶大な支持を得ている。主な作品に『小説・日本興業銀行』『濁流』『金融腐食列島』『混沌 新・金融腐食列島』『乱気流』『挑戦 巨大外資』『消失 金融腐食列島 完結編』『反乱する管理職』『虚像』等がある。

内容説明

今世紀初頭に叫ばれた構造改革・金融再生のかけ声。その波に乗り、“ミドルリスク・ミドルリターン”という理念を持つ新しい銀行として船出した新日産興銀行。貸し渋りや貸し剥がしに苦しむ中小企業の救世主として期待されながら、設立当初から低空飛行を続け、開業からわずか6年で破綻した。金融界の改革者と謳われた経営トップによる銀行の私物化。野心むき出しのポストへの固執。検察やメディアへのリークの応酬。

著者等紹介

高杉良[タカスギリョウ]
1939年東京生まれ。化学業界専門紙の記者、編集長を経て、1975年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされたリアリティに富む経済小説を次々に発表。企業組織の不条理と戦うミドルの姿を描いた作品は、日本中のビジネスマンより絶大な支持を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ももかさん

22
色々な男達の思惑が入り交じって、腹の探りあい。ここまではとてもできませんが、勉強になります。ビジネスの世界は厳しいですね。確かにこんな銀行があったし、知事主導の銀行もあったあった。銀行ビジネスは難しいですね。2017/09/09

Ken

6
日本振興銀行を立ち上げた木村剛氏やそれを支援した竹中平蔵氏、彼等を取り巻く関係者たちの生き様や同行破綻に繋がる物語。高杉作品の文章は下手だが、取上げ材料としては非常に興味あるのが多い。木村氏が嫌いなんだろうが、それにしても秘書との猥褻な関係や倫理観の無さなど、そんなに酷い人なんだろうか。これでは銀行も潰れるべくして潰れたと云わざるを得ない。金融検査マニュアルを作った裏に、中小企業支援策を打出した銀行を立上げたいとの野望があったとは知らなかったが、結果は程遠く、竹中大臣による認可の私物化そのものだったんだ。2012/03/28

山男777

5
中小企業向けの融資としての設立理念は良かったのだが、民間だから利益を上げなければいけない。自然にコンプライアンスから外れておかしくなった。理念と利益が一致しないと企業として成り立たない。出来もしないことをやると身を滅ぼす。この本を通じて教えてくれた。2012/06/17

mm71

5
著者の木村剛嫌いは感情論が過ぎるが、ミドルリスクミドルリターンの融資ビジネスモデルが成立せず、あせって資産を拡大するために、2重譲渡の債権をつかまされて、計画倒産にもあい、最後は債務超過という転落の経緯が小説仕立てでよくわかる。2012/03/25

ぽてち

4
日本振興銀行の設立から破綻までをモデルに描かれた作品。あんまり事情に詳しくないのですが、これが真実だとすると随分酷い会社です( ^∀^)。「金融腐食列島シリーズ」ほど興奮するストーリーではないですが、実在の人物がモデルと思われるだけに、高杉先生の好き嫌いがキャラに強烈に反映してる気がする…。2012/06/30

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