出版社内容情報
ようこそ、登天(とうてん)郵便局へ! 山の上の不思議な郵便局でアルバイトを始めたアズサに、絶体絶命の危機発生! ファンタジーノベル大賞優秀賞の著者が贈る、忘れられない一夏の物語。
内容説明
山の上、ぽつんと現れた賑やかな郵便局。「これは魔法の鼎なのです」「大奥様がくるわよーっ!」「物に尊敬語を使うな!」「バイバイ、おにーちゃん」アルバイトをはじめたアズサ。得意なことは、“探し物”。「ここから冥界に行くのよぉ」「あたしを、殺すなんて」「殺人という負債はなかったわよ」「狗山比売は、登天郵便局の宿敵なのです」平穏な日々が徐々に翳り、『みんな、忘れてしまえ』―絶体絶命の、危機。ようこそ、登天郵便局へ。
著者等紹介
堀川アサコ[ホリカワアサコ]
1964年、青森県生まれ。2005年『闇鏡』で第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
256
こういう「次の一手が予測困難な」、あるいは「予想を裏切られる」話は、面白くて好きだな。ところどころに混じっている日本語豆知識風のギャグは、あずさのキャラ設定なのか?2011/10/19
扉のこちら側
248
初読。必要とする人だけがたどり着ける、現世と彼岸との間に建つ郵便局。土地神との権利争いや、殺人事件の謎解きなどホラーでファンタジー。後書きの「死んだ人は消えてしまうのではない」というのもよかった。2012/12/18
そのぼん
217
ホラー色の強いファンタジーって感じでした。うーん、作品の世界に入り込むのにかな時間がかかりました。だいぶ前にCMで使われていた曲が出てきたのは面白かったです。ホラーっぽい割には怖さは少なかったです。2012/12/30
kishikan
199
現世と黄泉の国との境界の門にあたり、必要な人にしか見えないのがこの郵便局。ここを舞台として、様々な思いを抱き死への旅立ちをする者、死者への思いを持つ残された者を描いた物語。主人公や郵便局職員など、登場人物のキャラクターが非常に印象的。だからストーリーにメリハリがあり、後味が非常に良い。また、殺人事件が絡んだミステリー的要素や郵便局が現れたこと自体の謎解きなど、色々な仕掛けも用意されこういう所も面白い。あとがきにもある「死んだ人は、消えてしまうわけではない」という主題をほのぼのと心温かく描いた逸品!2011/06/09
mikea
154
堀川さん初読み。図書館で偶然みかけたこちら、借りてみました。怨霊の真理子さんとか、あっちの世界の人が登場するのに、何故かほのぼのとした雰囲気で話が進みます。ちっとも怖くなくって、こんな郵便局ホントにあったら良いな・・・私の功徳通帳いつかみてみたい!!なんて想像が膨らみます。この本に込められた堀川さんの想いが感じられるあとがきを大変興味深く読みました。2012/01/27