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蜘蛛の糸は必ず切れる

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062140607
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

漠然とした不安が紛れも無い『恐怖』に転じる四篇。

目次

船を待つ
いないはずの彼女
同窓会の夜
蜘蛛の糸は必ず切れる

著者等紹介

諸星大二郎[モロボシダイジロウ]
1949年生まれ。漫画家。1974年、「生物都市」で第七回手塚賞受賞。独特な作品世界は他に並ぶものがなく、読者に熱狂的に支持されている。東京都在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

65
作者本来の個性的な情景が字面から浮かび上がってくる「船を待つ」文章だから成し得る?仕掛けの「いないはずの彼女」「同窓会の夜」リアルカンダタ「蜘蛛の糸は必ず切れる」諸星節とでも云うのだろうか?本業の漫画作品に於いて醸し出されるあの独特な雰囲気に充ちた不思議な世界観を堪能した。2019/06/10

ワッピー

40
文字で読む諸星大二郎・第二弾。なぜ・いつまで待つのか?「船を待つ」、無自覚に災いを招くもの「いないはずの彼女」、自分には案内が来ない「同窓会の夜」、犍陀多の大脱走と政治的取引「蜘蛛の糸は必ず切れる」4編を収録。いずれもかなりイヤなシチェーションながら、どこかとぼけた雰囲気を湛えていて、奇妙な味と言ってもいいかも。表題作の釈迦牟尼の越境行為があぶり出した獄卒たちのリーマン的小心さ、極楽から地獄へ一万人を追放する政治的決着はコミカルな要素ですが、再転落した地獄でなお不屈の闘志を燃やす犍陀多の強さには脱帽。2022/04/14

tama

11
図書館本 作者検索で 知らなかった。この人小説書いてたなんて。この人が好きで、絵まで持ってる(実は貰い物)。漫画の方と同じ匂い・発想だが文章が上手い。漫画なら背景にサラリと描く絵のところを文字で出すために沢山工夫している。まじめな性格が見える。作品自体も面白かった。短編よりちょっと長いかなというのがいいみたい。「船を待つ」は初期作品と同じ感覚で、寂寥感一杯。訳なんかわからない、誰も説明しない、ただそうなってる。これがいいんだよ。キリコの絵みたいで。2019/06/28

T.Y.

11
『キョウコ』に続き読んでみた、著者の小説第2弾。それぞれに目的(何の?)あって船着き場の宿泊所に滞在する人々の姿と、そこで船に乗りどこかへ向かうことを巡って揺れる心情を描いた暗喩的な「船を待つ」、王道ホラーの「いないはずの彼女」と「同窓会の夜」、そして芥川「蜘蛛の糸」を本歌取りした表題作の4篇を収録。ホラー2篇は流石の迫力、小説ならではの技巧という点でも前作より奮っている。表題作は罪人の脱走という不祥事に混乱する地獄が可笑しく、犍陀多の応援したいような逞しさとある意味元ネタ通りの釈迦牟尼の残酷さが印象的。2018/05/13

猫ぴょん

10
2話目と3話目はあなたの知らない世界~のノリ|д゚) フツーにありえそうな話なのが怖い。 もっと怖いのが4話目の「蜘蛛の糸は必ず切れる」 地獄の描写が~(;'∀') 清く正しく生きるから地獄に落とさないでね~とお願いしたくなるヮ(滝汗) しっかしイチバン悪いのは蜘蛛の糸を垂らした方なのでは・・・・・・・って言っちゃダメ?2017/01/31

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